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秋期限定栗きんとん事件㊦

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ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど…ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。小鳩君と小佐内さんの再会はいつ―。


米澤穂信さんの本です。
 
上巻がかなり不穏な空気が漂い、小佐内さんの動きも不審極まりなかったので、まさかまさかの事件の収束でした。
思っていたより悪い展開ではなかったことと、遠回りながらも二人の関係が一歩前進した事が嬉しくもあります。
 
下巻では放火事件の真犯人が暴かれ、そして小佐内さんと小鳩君の恋人との別れもあり。
そして互恵関係の解消と決別と共に修復不能と思われた二人が・・・大分遠回りして元に戻ったのが一番の見どころでしょうか。
 
今のところ「冬期」は出ていないようですが、続編はないのでしょうか?
 
個人的に小市民シリーズの方がキャラクターやストーリーが面白い気がして、私はこっちのが好きですね。
(4点)