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スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎002

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一九七〇年代からの30年間、ミステリー界に何が起こったのか?人気作家が膨大な数の短編小説の中からベスト・オブ・ベストを選ぶ「謎」シリーズの第2弾。今年のスペシャルブレンダーは宮部みゆき!日本を代表する推理作家が夢の競演。宮部みゆきが選者となり、’71年、’81年、’91年に刊行された推理小説より極上の7作を抽出した至福のアンソロジー


昨年、東野圭吾選、伊坂幸太郎選のスペシャブレンドミステリーを読んだのですが、著名な作家が選ぶ、ベストオブベストとはいかなるものか?!ということで、とても面白く読めたので、レビューの評価が高い宮部みゆき選の本作を手にしてみました。
 
これは、一番選者の温かさがにじみ出た一冊だったと思います。
宮部さんが選ぶ、71年、81年、91年の年表と共にその年に起こった事件や出来事、流行語や歌などが収録されており、更に宮部さんにとって思い入れのある7作の解説は、また違った作品の読み方も出来て二倍に面白く読めた気がします。
 
個人的には、
・暗い窓/佐野洋
・歩道橋の男/原寮(←「リョウ」という字はうかんむりのないもの)
・酷い天罰/夏樹静子
 
が面白かったです。その中でも、やはり夏樹さんはうむむ!とうなってしまうくらい、上手いです。
 
私は84年生まれなので、自分が生まれる前にあった作品を今読めている事に、何だか感慨深いものがありますけれども、昔の作品なのに古臭さを感じないという点がまた素晴らしいと思います。
不朽の名作、という訳ですね。