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セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴

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聖夜、名探偵・御手洗潔(みたらいきよし)の推理が起こした、心優しい奇跡とは!?
ロマノフ王朝のダイヤの靴に秘められた謎。
「これは大事件ですよ」
占星術殺人事件」の直後、馬車道の仕事場を訪ねてきた老婦人に名探偵・御手洗潔は断言した。とある教会で開かれたバザーで、彼女の知人がとった奇妙な行動には、隠された意図があったのだという。ロシアのロマノフ王朝から明治政府に贈られた「セント・ニコラスのダイヤモンドの靴」をめぐって起きた事件を御手洗が解き明かす! クリスマスの夜、少女のために名探偵が起こす奇跡とは!?

島田荘司さんの「御手洗シリーズ」。
 
最近綾辻さんの館シリーズばかり読んでいたので、本家の御手洗シリーズを読みたくなるのです(笑)
ノベルス版(上下段のやつ)ってとても読みやすい。
辻村深月さんの作品で慣れたみたいで、意外とページ数があってもすいすい読めるから好き。
文庫よりは大きいけど、単行本ほど大きくない丁度良いサイズが結構好きなのです。
 
という訳で、今回は久しぶりに御手洗と石岡君が登場しつつ、殺人などで死ぬ人はいないという、心温まるミステリーでした。
 
御手洗は女性や傲慢な大人には冷たい人間だけど、子供には優しいんですよね。
薄幸の少女のために、伝説の「セント・ニコラスのダイヤモンドの靴」のありかを追う――
 
個人的にはもっときな臭い事件に絡んでいる御手洗の活躍を読みたいところですが、これからクリスマスを迎える今頃の季節にはぴったりの小説だと思いますよ!
 
それにしても、このシリーズは大抵石岡君が語りで話が進んで行くけど、私の思考回路が完全に石岡君と同じなので、謎を解き明かしていく御手洗の言動がさっぱり理解できず、何がどうなっているか分からなくてテンパっている感じにとても共感してしまうのでした。
だから石岡君のキャラクターは憎めないんですよね(笑)