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やさぐれるには、まだ早い!

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20~30代の女性に大きな反響を呼んだ『L25』人気エッセイ、待望の単行本化!
大学入学を機に秋田から上京して、20歳で作家になった豊島ミホの東京っぽくない東京暮らし。初めて彼氏の居るクリスマス、AV鑑賞入門、ひとり花火大会、同棲問題……。“底辺女子高生”だった彼女は、ここで何を見つけたのか。それとも、何も見つからなかったのか。

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豊島ミホさんの、待望の!(←個人的に)エッセイ集第二弾。R25にて連載していたものが、ようやく一冊の本になりました。

実は、連載が読みたくて一時、定期購読してました(田舎なのでそうしないと隔週読めない)。

買うか買うまいか迷って、とりあえず買うのを保留して一度読んだあとに決めようと思って読みましたが…文庫化したら買います!

やっぱり豊島さんはエッセイの才能があると思う!絶対何回読んでも楽しめるもん!
「底辺女子高生」も三回は読んだけど、この本はまた何度も読みたいエッセイですね。

豊島さんの作品でよく出てくる地の文章は、作品ではちょっとなあ…と思う事もあるのですが、これがブログやエッセイだと、俄然映えるんですよねえ!

ひそかに豊島さんのエッセイ風な日記を目指している私ですが、全然近づけない…。

エッセイは好きじゃなくて、好きな作家の作品でも手をつけない事が多いのですが、豊島さんの作品は(エッセイ)全力でお薦めしたいです。

田舎から出てきた、冴えない元底辺女子高生の豊島さんですから、地味女子で同じ底辺にいた私みたいなやつからみたら、共感し過ぎてしまうのです。
特に今作は、東京の一人暮らし生活から、書き下ろしを加えた田舎へ帰るまで(帰ったあとは書き下ろし)の話が書かれています。

第一回の話には、思わず泣きそうになり、田舎を出た事がない私なのに、どの話も身近過ぎてなんだか嬉しくもなり。

豊島さんの彼氏、実はかなり良い男だと思います。
エロと漫画と変わった趣味嗜好について語られるマニアックな話。

こんなおおっぴらに語れる作家は他になかなかいませんよ!

あとがきで、やけに豊島さんが恐縮してますが(笑)、買って損はない本だと私は思います。
年齢が一つしか変わらないのもありますが、一般人に近い目線の作家ですよね。
これは褒め言葉ですよ!


*追記

一つ一つの話は割としょうもないネタが多かったりするのですが、だけどふいに東京に住んでいる時にぽっかりと穴が空いたように感じる時間とか、田舎を思う時間、そんな些細な表現が、田舎に住む者の心をとらえて離しません。

豊島さんの彼氏(今は「元」がつくのですが)は、東京生まれの東京育ち。豊島さんは秋田生まれの秋田育ちで、上京してきたという訳だけど、最終章に近づくにつれて、二人の決して分かりあう事が出来ない故の(田舎生まれと都会生まれには、絶対的な違いがあると思う!)距離感だとか、そういうものがとてもうまい具合に描かれているのですよ・・・

恥ずかしいくらいにマニアックな話題の中に、ふと見せるその哀愁。。。
何故かほろりと泣きそうになるのは何ででしょうね?


そして豊島さんは自分を卑下しまくっていますが(顔が可愛くないだの、才能がないだの)、就職したくないからと作家の道を選んで作家になれたっていう時点で、やっぱり一般人とは違うと私は思います!しかも思っている程可愛くないとかじゃないんですよね。
絶世の美女という感じでもないけど、地味女子なりの素朴さが私は結構好きなんだけど。

でも、愛されて甘やかされて育ってきた故か、現実世界(社会に出ていない)を見ていない感じのせいか、今一つ小説の世界が薄っぺらい感じもしたりして。

だけど、こんなに過去の学生時代(特に高校)を10年以上経っても詳細に覚えている人は少ないと思います。
先日読んだ「リテイク・シックスティーン」のように、長編でなかなか読ませる作品も書いてくれたので、今後休養期間を経て、復活!となった時に・・・もっと凄い作品を読ませてくれるのではないか?と密やかに期待している私です。


最近の豊島さんのブログは、「ラブプラス」ネタが多くて笑えますが、何はともあれ私は豊島さんが好きなので、これからも応援していきたいと思っておりますよ!