赤城下ろしがふきすさぶ、寒い2月。父親の危篤の報を受けた斎木亮は、前橋駅に降り立った。そこで初恋の女性の妹・川村千里と偶然に出会う。彼女の口から初めて聞かされる、姉・麗子の死。睡眠薬を飲んで浴室で事故死、という警察の見解に納得のいかない、亮と千里は独自に調査を開始する。最近まで麗子と付き合いのあった中学時代の同級生を、訪ねるが――。著者の地元、前橋を舞台に、一途な若者たちを描いた青春ミステリの傑作。約20年ぶりの大幅改稿で贈る決定版。
*-*-*-*-*-*-*-*
樋口有介さんの本です。
直木賞候補作、なんですね。
樋口さんの作品は幾つか読んできましたが、ここまで好き嫌いが分かれる作家というのも珍しいなあと思いました。
嫌いか、苦手って思えばもうその一冊を読んでからは読まなくなるのに、樋口さんの作品にはぼくとぼくらの夏とかピースとか、時折物凄く面白いか引きこまれる作品と、月への梯子とか最後まで読めないかも・・・と思うような作品に二分化される(個人的な意見ですが)。
逆にシリーズ物として自分の中でキャラが定着してしまえば、若干微妙な気がするものもあるが、なかなか楽しめる「柚木草平シリーズ」なんかもあったりして、また良作があるのではないかと思うと、読むことをやめられないという状況になっているのです。
しかし今作。
かなり前の作品(デビューから2作目らしい)という事もあるのでしょうが、どうもこの主人公が21歳と感じられないのです。
というか、柚木さんですか?という語り草、ハードボイルド調であり、何となく違和感を抱いたまま読み進めていったのですが、今回の長編具合には正直辟易してしまいました・・。
面白い作品だとすいすいいけるのですが。。
そして、最近思いますがちょっと後半の真犯人はコイツだっていう経緯が強引なんですよね。
今回も突然後半から怪しくなってきた人物が、最終的に真犯人だったりするわけですが・・。
今回も突然後半から怪しくなってきた人物が、最終的に真犯人だったりするわけですが・・。
ううむ。この作品は楽しめませんでした。