名前探しの放課後＜上＞

「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。―自殺、するんだ」「誰が、自殺なんて」「それが―きちんと覚えてないんだ。自殺の詳細」不可思議なタイムスリップで三ヵ月先から戻された依田いつかは、これから起こる“誰か”の自殺を止めるため、同級生の坂崎あすならと“放課後の名前探し”をはじめる―

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辻村深月さんの最新作。

とうとうこの本を読み終えてしまったら、辻村さんの本を全制覇してしまうということになるのですよ。
読み終わりたくないけど、続きが気になるし。

ちょっとこの本で検索していたら、ラストが僕のメジャースプーンと関係があるようなことがちらっと書いてあった。
あの「力」が出てくるってことなんだろうか？

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今作は、同級生が自殺するという大きな事件が起こったはずの「今」から、三ヶ月前の「過去」に戻されてしまった男子高校生、いつかが主人公。

誰かが自殺をするという記憶だけは鮮明に残っているのに、誰が死んでしまうのかという肝心な部分を思い出すことが出来ない。
しかし、確実に３ヵ月後に誰かが死ぬ。

それを何とかして食い止めようと、いつかはクラスメイトのあすなに相談をもちかける。

どうして自分が過去に引き戻されたのか？
理由が分からないまま、あすなを始め、秀人、椿、天木と共に協力して自殺者を止めようとする。

そうして、学年でいじめにあっているという一人の男子生徒を割り出して・・

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ちょっと読んだ感じだと、デビュー作冷たい校舎の時は止まるを彷彿とさせますね。
死んだ人間の記憶がどうしても思い出せないという部分だとか。

今作は、「ジャスコ」「スタバ」「タワレコ」「コナン」とか実在する名前が沢山出てきた事に少々面食らいました。

前にドラえもんをモチーフにした本があったけれど、今回はリアルに主人公達の会話や描写に出てくるので今までとちょっと違うかも。

それと、今まで辻村さんと言えば二段だったので今回は違うんですよね。
それで逆に辻村さんだと思って読めなかったりしました（笑）

上巻より下巻の方が確実に引き込まれるのが辻村さんの作品。
下巻に更に期待しようと思います。