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子どもたちは夜と遊ぶ<上>

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優しく触れようとしても壊してしまう、大人になりきれない子どもたちは、暗い恋の闇路へと迷い込んでしまった…。同じ大学に通う仲間、浅葱と狐塚、月子と恭司。彼らを取り巻く一方通行の片想いの歯車は、思わぬ連続殺人事件と絡まり、悲しくも残酷な方向へと狂い始める。掛け違えた恋のボタンと、絶望の淵に蹲る殺人鬼の影には、どんな結末が待っているのか-

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辻村深月さんの本です。

前回凍りのくじらで、感動と衝撃をもたらした作家さん。
上下段と、厚さ、しかも上下巻ということで、抵抗がありなかなか読み始めることが出来なかったのですが・・

いや・・もう、この作家、本当にオススメです。
私好きです。
本当に好きです(告白?)。

前作は、少し不思議な話であり、温かいラストだったけれども。

今回は日常の中に潜むミステリー的要素がふんだんに詰まった話。

登場人物達が、それぞれ個性豊かでキラキラしているのも伝わってくるのが良いですが、次々と起こる不可解な殺人事件。
その事件には「i」と「Θ」を語るものが複雑に関係しているようなのです。

既に犯人は分かっているという状況なのに、その奥深くにある真相は謎のまま。

こんなにワクワクして読んだ本は、本当に久しぶりかもしれません。
早く下巻が読みたくてうずうずしてます。


登場人物の描き方の上手さ、魅力的で読んでいてどんどん惹きこまれる文章。
謎が謎をよぶ展開。

とりあえず、もう一度言います。

この作家、凄いです。