センセイって、もっと特別な人がやるものだと思ってたんだ。とくにやりたいことがなく、気がつけば先生になっていた。生徒は可愛げがないし、同僚とのつきあいも面倒だ。それでも、"センセイの日々"は続いて行く…。第18回小説すばる新人賞受賞作家が描く、"フツーの教師"の青春物語。
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飛鳥井千砂さんの本です。
昨日のはるがいったらで初めて読んで、初めて知った作家さんでしたが・・
今日も続けて読んでみました。
今日も続けて読んでみました。
今のところ、この2冊だけ出しているみたい。
今作で、「ああ、やっぱり私が書きたい小説を書く人だな」と痛感。
これだよ、こういう感じ!この雰囲気が凄く好きだね。
好きな作家の一人になりました。
好きな作家の一人になりました。
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桐原は、特に先生になりたい!と思って先生になった訳ではないのだが、塾の講師を経て私立の共学校の社会科教師として働いている。
所構わず教員採用試験を受けまくり、たまたま受かった名古屋の私立高校。
唯一の名古屋での友達は、異性の中川。
美人で友達モードの時はいいやつなのだが、恋愛モードのときになると、結構辛い・・
美人で友達モードの時はいいやつなのだが、恋愛モードのときになると、結構辛い・・
中川と飲みに入った居酒屋で、新入社員と思われる若者たちが馬鹿騒ぎをしているのが目立っていた。
注意しようか、どうしようか・・そう思った時に、鮮やかなイエローの服を着て、痩せすぎの足を超ミニのスカートから覗かせた奇抜な女が突然そのグループに注意をした。
注意しようか、どうしようか・・そう思った時に、鮮やかなイエローの服を着て、痩せすぎの足を超ミニのスカートから覗かせた奇抜な女が突然そのグループに注意をした。
それだけなのに、酷く鮮烈にそのイエロー女の記憶が残った。
学校に行けば、問題児のクラスの女子にうんざりし、それでも外面は先生らしくしなければいけない。
内心毒づきながら、担任の永野の何もかも真面目に捉えすぎる辛辣さに呆れていたりもする。
永野は桐原より年下で、童顔の女の先生なのだが、仕事上は先輩という複雑な関係だ。
内心毒づきながら、担任の永野の何もかも真面目に捉えすぎる辛辣さに呆れていたりもする。
永野は桐原より年下で、童顔の女の先生なのだが、仕事上は先輩という複雑な関係だ。
特に仲良くなることもなく、いつも天気の話ばかりになる。
そして、偶然のイエロー女との再会。
実はすぐ隣のアパートに住んでいることが分かったのだ。
実はすぐ隣のアパートに住んでいることが分かったのだ。
そして、イケメンの高校生の彼氏がいることが分かり・・ひょんなことからその彼氏を含め知り合いになる。
学校での生徒との問題、イエロー女のその奇抜な格好とは裏腹に意外と普通な内面、中川との微妙な関係・・
熱くなれず、冷静な桐原-
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先生が出てくる小説とか漫画で、ここまで冷めた先生っていたのかな。
熱血教師か、元ヤン教師とか、または高校生と恋愛とか、至って真面目な先生・・とか普通そういうのばかりじゃないですか。
でも、先生だって人間だし、普通の人なんだよなあって改めて気付かされた話です。
立場上、色々な制約はある。
けれど、先生同士にも合う合わないはあるだろうし、生徒にも好き嫌いはあるんだよね。
けれど、先生同士にも合う合わないはあるだろうし、生徒にも好き嫌いはあるんだよね。
そういう面でも、何かこういう先生の話を読むとほっとしたりしました。
でもこういう小説、私が書きたい感じだね、雰囲気が。
気になる作家だ。