神童として大人の期待を背負いながらも、その才能をもてあましている13歳のピアニスト・うた。
球技は禁止、いつも手袋を着用というきゅうくつな日常に反抗し、最近はレッスンもさぼりがち。
父の不在・母との葛藤が胸に大きくのしかかり、ピアノが好きかどうかも分からなくなってきた。
そんなある日、音楽大学を目指す青年・ワオに出会う。
それまで一人の世界に生きてきたうたは、ワオと様々な音を共有する中で、新しい感情を経験し始める。
そこに一時的に聴覚を失うという試練に見舞われながら、他者と音を奏でる喜びを知り、やがて音楽そのものである自分自身を受け入れていく-
球技は禁止、いつも手袋を着用というきゅうくつな日常に反抗し、最近はレッスンもさぼりがち。
父の不在・母との葛藤が胸に大きくのしかかり、ピアノが好きかどうかも分からなくなってきた。
そんなある日、音楽大学を目指す青年・ワオに出会う。
それまで一人の世界に生きてきたうたは、ワオと様々な音を共有する中で、新しい感情を経験し始める。
そこに一時的に聴覚を失うという試練に見舞われながら、他者と音を奏でる喜びを知り、やがて音楽そのものである自分自身を受け入れていく-
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するとどうです。
予想以上に良かったですよ。ほんとに。
予想以上に良かったですよ。ほんとに。
一人で観て来たんですが、泣きました。
何でこんなに音楽が関わってくる映画って素敵なんだろうと思っていたら、リンダリンダリンダと脚本を書いている人、カメラを撮っている人が同じのようです。
そして、最近はやりのクラシック・・という事で期待していた訳ではもうとうない自分としては、単純に「神童」と称された天才少女・うたと、ピアノが大好きな青年・ワオとの音を通しての交流というか、言葉がなくても繋がっているというような、不思議な関係に好感を覚えました。
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神童と呼ばれ、幼い頃からその才能をもてあましてきたうた。
大好きだった父は亡くなり、母との関係は悪化するばかり。
ピアノのレッスンもさぼりがちで、ピアノが好きかどうかも分からなくなってきている。
大好きだった父は亡くなり、母との関係は悪化するばかり。
ピアノのレッスンもさぼりがちで、ピアノが好きかどうかも分からなくなってきている。
そんな中、音大を目指す受験生・ワオと出会ったうた。
恋人でもない、友達でもない不思議な関係が始まる。
うたに出会い、出せなかった音が出せるようになったワオ。
受験の日、今までに出せなかったようなピアノの音を奏で、ピアノ科を主席で合格した。
受験の日、今までに出せなかったようなピアノの音を奏で、ピアノ科を主席で合格した。
しかし、大学入学後思うようにピアノが弾けず、教授からは見放される。
一方うたも、耳に異変を感じ始めて・・・
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何が良かったかと言われると、一口で言えないんですけど。
うたを好きな男の子が良かったですね(そっちかよ!・笑)
単純に「音楽」だけの映画じゃないという感じが出てましたし。
例えば、この主人公うたは13歳から14歳になるくらいの、まだまだ子供の中学生。
しかし天賦の才を持て余す少女は、子供っぽい少年少女達からはういている。
母からきつく言われている事もあり、球技も禁止・手袋着用をしなければならないことが、更に他の生徒との距離を作る。
母からきつく言われている事もあり、球技も禁止・手袋着用をしなければならないことが、更に他の生徒との距離を作る。
それでも、勝気な態度と口の悪さはうたの精一杯の抵抗のように思えてくる。
そして、うたをからかいながらも本当はうたを好きな池山の存在感がとても大きかった。
声変わり前、身長も伸びる前の幼い少年の彼は、さりげなさを装ってうたに話かけたり、ちょっかいを出したりする。
でも、先輩に告白されたうたが、「好きな人がいる」と言った事でその相手が気になってしまって苛立ったり。
その微妙な距離。
ラストで、ピアノのお墓についていく池山がワオとうたの二人の空間を邪魔せずにひっそりと座っているシーンなんかがとても印象的でした。
そう言った周りの環境が、大人っぽく天才であっても少女であるといううたの存在を際立たせ、更にワオとの不思議な関係が今作を「音楽」だけの話にしてくれない訳です。
よりもっと、深みのある映画に仕上がっています。
でも、これは結局うたは耳が聞こえなくなってしまったということですか?
その境目が曖昧に描かれていて、読み取れなかった自分。
その境目が曖昧に描かれていて、読み取れなかった自分。
まだまだですね。
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ラストとかじゃないんですが、うたが大学に侵入してピアノを弾いてるシーンで泣けてきました。
何でだろう。
何でだろう。
乙一さん原作の君にしか聞こえないのヒロインだそうだけど、見てみようという気になりました。
ああ、これきっとDVDが出たら買います。
とても良かった。
とても良かった。