No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

GRAPEVINE 「deracine」

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上手く書けるかは分からないです。
だけど、書きたかったので。

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思えば最近、すっかりバインを聴かなくなっていた。
ストレートなギターロック。
一度聴いただけで耳に残る歌詞。
まだまだ完璧とは言えない演奏。

そんなバンド達ばかりを最近は、追いかけていた。

どうしてバインから遠ざかっていたのか?
そう思い返しながら遡ってみる。
それは、去年4月に行われたNKホールでのライブになるのか。

彼らのライブを見たのは、本当に久々のことだったのだ。
以前のような感覚で見られるだろう、と高をくくっていた。

そうしたら、見事にやられてしまった。

彼らは、いつの間にこんなに大きくなっていたのか。
リーダー脱退から、今の5人体制のバンドとなっていって・・・
その間の進化、というか成長を私は見逃していたらしい。

とにかく言葉にならない程の衝撃とでも言おうか。
圧巻という言葉が当てはまる。

それから、一筋縄ではいかないバンド・・イコール、そう簡単な気持ちで聴けない音になってしまったらしい。

アルバムが出ると言っても、正直聴けるのかという不安があった。
ほとんど聴かずに終わるかもしれない。

そんな気持ちで臨んだ、今回のアルバム。

初めに聴いた感想は、「淡々としているな」という感じだったと思う。

全曲通して聴いてみて、特にずば抜けて印象に残る歌があるという訳ではなく、ただ淡々と音楽が紡ぎ出されているような。

でもそんな感想は、間違いだったと気付かされる。

これは・・凄い。
聴けば聴くほど、味が出てくる。

淡々とした音という印象が、変わってくる。
静かで、決して強く主張するわけじゃない。
しかし、芯が通っていて真っ直ぐに、音をぶつけられているような。

前半は、とても静かに・・しかし確かに私達に音をぶつけてくるようなそんな印象である。

一曲目の「13/0.9」

初めはいやに暗い歌だな、という印象だった。
しかし、アルバムの始まりの曲はやはりこの曲でなくてはならないとさえ思えてきたのが摩訶不思議だ。

二曲目にシングル曲「その未来」

シングル曲は、この一曲なので少し安心する。
ここで一息ついて、次の曲へのステップへ。

三曲目「少年」

暗い、と思った。
しかし、それだけじゃないんだ。
何か形容しがたい、何かが・・・でもその何かが何だか分からないんだけれども、押し寄せてくる・・この感じは?

四曲目「VIRUS」

イントロのキーボードの旋律が最初、少し怖いと思った。
迷宮に迷い込んでしまったかのような・・そんな恐怖。

最初はこの曲が苦手だった。
逃げられなくなりそうな怖さがあった。

しかし聴きこんで行くうちにそんな怖さは消えていった。

イントロからサビまでの静かな押さえ気味な音とは対照的に、突き抜けるサビ。
何処か爽快感すら感じる程の心地よい音。

その魔力のような不思議な感覚にやられてしまった。

怪しげなギターソロ、キーボードの旋律。

逃げられない、音。

五曲目「REW」
このあたりから、後半にかけての流れがとてもいい。

最初に聞いた時から、好印象を持った曲だ。
イントロの少しひねくれた感じとでも言おうか。
いや、挑戦的と言った方が正しいかもしれない。

淡々としているのだが、確かに感じる攻撃的なサウンド
そしてサビでバインらしい少しユルイ感じの音。

ほっとする。私はまだバインから離れてはいないと。

六曲目「放浪フリーク」

シングルカットする曲、という事で今の私にも安心して耳に馴染んでくる音だ。

爽やかでありながら、人をひきつける音。
そして安心感のようなものが確かに、ある。

七曲目「KINGDOM COME」

怪しげな歌?
とにかく田中氏の歌い方がとても怪しい。

どんな曲なんだ?
どうなるんだ?

ドキドキ感。
そしてついにベールを脱げば・・サビの突き抜ける感じ。
あの開放感にも似た・・スカっとした気分になるのだ。

八曲目「それを魔法と呼ぶのなら」

優しい歌である。
田中氏の声はとても優しく、キーボードの旋律はとても柔らかく心地よい。
サウンド全体に包まれる・・癒しの空間。安心感。

『それが魔法というものなら 死ぬまで解けないかも
  君の事を思うのなら 誰も理解してくれなくなったとしても
    僕は今のままでいい』

九曲目「GRAVEYARD」

アルバム後半の曲にふさわしい曲だと思う。
何処か前向きな感じ。

しかし、それだけじゃ終わらないのが彼らの凄い所だろう。

サビ前までのゆったりとしたサウンドから一転、サビで少しひねくれた印象を受ける。
ストレートなだけじゃないんだという意思も見えてくるような。

しかし、彼らは何処までもかっこいい。

十曲目「スカイライン

一番好きな歌だ。
バインの新境地的なサウンド

ドラムのリズムがまず、私の耳を惹きつける。
そして一番印象に残るのは、ギターソロ。
弾けもしないのに、これをギターで弾いてみたいとすら思うのは何故だ。しかも聴く度に。
軽快に鳴るベースの音が心地よい。

しかしはっきり言ってしまえば、田中氏が何て歌っているのかが分からない。
そう思って歌詞を見てみれば、またへんてこな歌詞ではないか。

なのに、どうしてだ。
リピートしてしまう。
いつの間にか、はまっている。

何なんだ?!この歌は。

全ての、鳴り響いている音が。歌が。曲が。
どうして私をこんなに惹き付けるのだろう?

分からない。分からない。

そうやって彼らは、やっぱり私の心を掴んで離してはくれないのだ。

ずるいぞ、バイン。
凄いぞ、バイン。

やっぱり私の音楽の原点は、彼らなのだ。
そう痛感したアルバムだった。

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駄目記事。
何が言いたいんだか自分でも分からなくなってます。

そんな訳で、読んでもらいたいのはトラックバック先の記事の方。
そちらを読んで戴ければ、もっとよくこのアルバムを知る事が出来るでしょう・・・