No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

桜ほうさら(下)

イメージ 1



拐かし、偽文書、家族の闇…ドラマの原作にもなった傑作時代ミステリー。
上総国搗根藩から江戸へ出てきて、父の死の真相を探り続ける古橋笙之介は、三河屋での奇妙な拐かし事件に巻き込まれる。「桜の精」のような少女・和香の協力もあり、事件を解決するのだが。
ついに父を陥れた偽文書作りの犯人にたどり着いた笙之介。絡み合った糸をほぐして明らかになったのは、搗根藩に渦巻く巨大な陰謀だった。真相を知った笙之介に魔の手が…。心身ともに傷ついた笙之介は、どのような道を選ぶのか。

宮部みゆきさんの本です。

下巻のほうが更に楽しめました。

人の闇というか、醜い部分も残酷なほどに描き、決して完璧なハッピーエンドで終わらないところが良かったです。

結局何も気づいていなかったのは笙之介だけで、周囲の人間に騙されていたともいえるのですが、長屋の皆さんや和香、関わってきた人々の優しさは本物で、思わず目頭が熱くなってしまいました。

淡い恋愛模様は良い雰囲気ながら、はっきりとはしていないので気になるー!
でもこれはこれで終わりで、悪くないです。
(4点)