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弥栄の烏 -八咫烏シリーズ6-

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八咫烏の一族が支配する異世界・山内。
「うつけ」の若宮と「ぼんくら」近習の少年・雪哉という若き主従の活躍を中心に、賢く華やかな宮廷の姫君、若宮を取り巻く護衛の青年たちが繰り広げる、お妃選びと権力争い、友情と断絶、成長と再生を描いた壮大な和風ファンタジー
一冊ごとに表情を変えながら読者を魅了、80万部を突破したこの物語の
第一部完結篇「弥栄の烏」は、主人公・雪哉の弟が武官訓練所である剄草院に入学準備する場面から。その実力を認められ、全軍の参謀役にまでなった雪哉、敵対する勢力を抑えて朝廷の実権を掌握した若宮が治める山内を大地震が襲い、開かれた金門の扉の向こうには、山内を恐怖に陥れた「人喰い大猿」が現れた。
ついに始まった、猿と八咫烏の最終決戦。若宮は名前を取り戻し、真の金烏となれるのか。山内は栄えるのか、それとも滅びに向かうのか―ー

阿部智里さんの「八咫烏シリーズ」第一部完結編!

あー終わってしまった!壮大なストーリーがどう完結するのかドキドキしていましたが、前作の「玉依姫」の八咫烏サイドの話が描かれていて面白いです。
ここはシリーズを続けて読んだほうが2倍楽しめるかと思います。
あまり間をあけずに読めたので良かったかも!

あまりやる気を見せていなかった雪哉が、猿との戦いを経て若宮に仕えることを決意してからは見た目も青年になり、能ある鷹は爪を隠すではないですが、その能力をいかんなく発揮し頭角を現し始めます。

今回雪哉にとっては決定的な出来事が起こり、人が変わったようになってしまうこともあり、ハラハラしてたまりませんでした。
が、ラストのエピソードで雪哉の心が氷解するシーンに心からほっとしました。

また、思いがけず若宮と浜木綿の仲睦まじい姿を本作では堪能できるのでシリーズを読み続けてきた人にとっては嬉しくなりますね。

番外編も発売されていて、今回は「第一部」の完結であるとのこと。
第二部がどういう展開になるのかとても楽しみです!
(4.5点)