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いつもの朝に(下)

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優太は、父が残した手紙に書かれた“福田ヨシ”を訪ねる。その女性は、優太を待っていたと言い、父から預かったというノートをくれた。そこには、父親の恐るべき告白が書き記されており、三十年前に起きた凄惨な事件が浮かび上がる。あまりに残酷な出自を知った優太は、兄の桐人に助けを求めるが…。二転三転する事実に翻弄される兄弟の嫉妬と確執、親子の絆など深い家族愛が胸にせまる兄弟小説。

今邑彩さんの本です。
 
上巻が面白かったので、下巻は更にすいすい読めました。
 
(ネタバレあり)
殺人者の息子は弟かと思いきや、実は兄だったという展開に、一気に品行方正な少年だった兄がすさんでいきます。
と同時に全く取り柄がないように思われた弟君が、兄を救うべく本気を出します。
 
ここまで兄を信頼して行動できるなんて、実は兄より何より弟君が凄いやつだということに気付かされますね。
 
そして普通だったら自分の両親と姉を殺した犯人の子供を育てようと思うなんて正気の沙汰ではないだろう!と突っ込みたくなってしまうものの、長男に対しての愛情は本物だと思うこの母親も格好良いのです。
 
大人と対等に扱うような話し方がとても好き。
 
そして弟君と幼馴染の眼鏡っ子が上手くいっているハッピーエンドには嬉しくなりましたね。
 
大分自分好みの話で満足です!
(4.5点)