No-music.No-life

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いつもの朝に(上)

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成績優秀でスポーツマン、中学でミラクルボーイと呼ばれる桐人。そんな兄とは正反対で勉強が苦手の弟・優太。三年前に最愛の父を事故で失い、画家の母・沙羅と三人暮らし。ある日、優太は、父の形見のぬいぐるみ“ユータン”の中から、手紙を見つける。そこには、父から優太への謎のメッセージが書かれていた。優太は、父の言葉に従い行動を起こすが…。

今邑彩さんの本です。
 
ああ・・・本当にこの作家さんが亡くなったというのが惜しいと思います。
今邑さんの本はどれも面白いなあ。いいなあ。
 
特に今作はミステリというよりは、「家族」小説という趣。
 
美人で画家の母。勉強も運動も出来てイケメンな兄、兄と比べて何も取りえのない弟の3人の家族の話です。
 
弟が「父親」からのメッセージをひょんなことから発見してしまうことから物語は始まります。
自分がずっと母親と父親の子と信じて疑っていなかったこと、そしてその「父親」は母親の家族を殺した犯人!
 
弟は自分が殺人者の血を引く人間なのだと知り、絶望します。
けれども最後の最後、まさか兄にフラグが立つとは・・・!というところで上巻は終了。
 
かなり不穏ながらも、家族のキャラクターがそれぞれ生きていて物語としても十分楽しめました。
続いて下巻へ。
(4点)