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猫なんかよんでもこない。


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プロボクサーとして芽が出ず空虚な日々を送っていたミツオの兄が、ある日、2匹の猫を拾ってくる。彼はもともと犬派だったものの、ふとしたきっかけでなぜかその猫たちの面倒を見ることに。夢破れて沈みがちなミツオだったが、彼の気持ちなどお構いなしにマイペースで生活する猫たちとの暮らしが始まる。
監督・脚本:山本透
原作:杉作

別に猫好きでもないし、犬派ですらもなく、そもそも動物が苦手な人間です。
 
何でこの作品を知ったのかはSNSからだったかなあ、覚えていませんけれど、風間君が出るのかーと何気なく予告編を見て面白そうと思ったのがきっかけだったと思います。
 
何で観ようと思ったかは、風間君のファンだからと言ってしまえばそれまでですが、予告編の感じがとてもいいなあと思ったからです。
 
実を言うと、私は中学の頃ジャニーズ、ことにJrが大好きでした。
風間君との出会いは中学3年の頃。最早15年くらいたっていることに自分でびっくりですが、最初は何だこのジャニーズっぽくない奴、と馬鹿にしていたところからファン歴が始まりました。
 
音楽に目覚めてからはジャニーズは卒業したものの、風間君だけは密かに好きで、金八先生もそうですし、出演しているドラマなどもちょこちょこ観ていた私です。
 
今はJr時代によく一緒に仕事をしていた生田斗真と同じくジャニーズでありながら歌やダンスではなく「俳優枠」として活躍する風間君。
年齢は同い年。まさかここまで行き残っているとは思っていなかったし、今もファンでい続けている自分にもびっくりなんですけどね。
 
という訳で、あくまで主役を演じる風間君のファン、という私みたいなやつからみた感想を書きます。
 
(ネタバレ含みます)
なんですかね、悪くないんですよ。
駄作という訳ではないし、猫好きでもない私から見ても、チンとクロは凄く可愛かったんです。
 
だけど、いかんせん「低予算」感が悪い方向に作用していた気が。。。
出演俳優陣もものの見事に、本当にこの主要な人達だけしかほとんど出ませんし。
 
松岡さんなんてヒロイン的役どころかと思わせておいて、開始から結構立たないと登場しませんでしたしね。
ミツオとの恋の相手か?と思ったけれどそこまで深い関係でもないし、そして管理栄養士という設定は必要だった??と疑問。
元々良くも悪くも目立たない感じの方だと思うんですが、この映画では悪い方向に左右して本当に目立たなかったです。これは惜しいですね。
 
そして市川さん。
猫好きな大家さん、という自然体の演技はとても印象的だったのですが、大家さんにしては若過ぎて・・・こんな大きな一軒家を持っているの?一人で?とか色々と違和感がある設定だったのですよね。
 
つるのさんは割と兄役がはまっていたと思いますが、漫画家を辞めて結婚するに至る描写が端折り過ぎてかなり違和感が・・・。
 
で、やっぱり最終的にいきつくのが、主人公ミツオを演じる風間君。
 
予告編の感じではかなり良かったのですが・・・
なんですかね、やたらと叫ぶというか怒鳴るシーンが多かったなあと思うのもありましたし、主人公の生き方が全然入ってこない感じでした。
 
これは演技が下手とかそういうことではないんです。
 
ボクシングの描写は少し。
ボクシングのA級ライセンスを目指していたのに、怪我でその道を断念せざるを得なくなってから、なぜに漫画家を目指そうとした??
 
実話を元にしているという大前提はあるけれど、どうしてもミツオがボクサーであるという設定が全く意味がなかったように思えて仕方がないのでした。
 
また、お金がない、節約しなくてはと言いつつコンビニで猫の餌を買っていたり(笑)、働く気あるのかないのかなかなか働こうとしないし、バイト先も幼稚園の給食センター的な所を選んだのも何故??だし。
 
設定がどうにもちぐはぐで、猫との生活や猫好きでも何でもなかった主人公がいつの間にか猫との生活に慣れ始めているという戸惑いや葛藤なんかをいい感じで書いているのに、設定の違和感が際立ち過ぎて全然感動に至れなかった自分がいました。
 
猫を飼うという経験がないせいか、去勢手術が何故必要なのかとかこういう風に飼うんだよ、という基礎知識がないのでそのへんはそうなんだーと見ていたんですが、原作が大分昔のものなのだそうで。
その当時の飼い方が書かれている、とかレビューを見て「へえ」とまた驚きました。
 
それを考えると、今時携帯もなく固定電話でのやりとりだったりしたことの違和感の謎はとけて少しすっきりしましたけどね。
 
批判めいた感想になりましたが、猫との生活、猫を飼うということはこういうことなんだ、という感じは上手に描けていて、きっと猫好きの人には泣ける話だったのだと思います。
 
個人的には風間君が主役だったので観るのは苦痛ではなかったですが、猫好きでもなく風間君のファンでもない人にとってはどうなのかなあと思う映画でございました。
 
尺が最近の映画にしては短かったので、色々な部分が端折られ過ぎた感はありますかね。
もう少し主人公を掘り下げて書いてくれても良かったかも、と思います。
 
まあ猫ちゃんが主役の映画と思えば妥当かな。
 
それにしても、タイトルがとても良いですね。
久々の映画でした。
(3.5点)