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ケモノの城

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17歳の少女が自ら警察に保護を求めてきた。その背景を探る刑事に鑑識から報告が入る。
少女が生活していたマンションの浴室から、大量の血痕が見つかったのだった。
やがて、同じ部屋で暮らしていた女も警察に保護される。2人は事情聴取に応じるが、その内容は食い違う――

誉田哲也さんの本です。
 
予約して大分経過していたので、全くの予備知識もない状態で読み始めました。
 
最近日常ミステリとか現代ものばかりで平和な小説を読んでいたので、久々にグロいのが来て、これでこそ誉田さんだと思いました。
 
ただ、これ・・・そうか、北九州・連続監禁殺人事件がベースになっているのか・・・
 
私、小説としてのグロいのは別に全然平気なんですよ。
フィクションだ、って理解しているから。
 
でも、小説でも暴力や虐待やいじめのシーンは読んでいて辛くなりますが・・・
 
ただ、読み終えてこれは実話をベースにしている、と知った時の何とも言えない胸糞悪さ・・・
 
Wikiで実録事件の詳細とか読んだだけで夜怖くて眠れなくなるタイプなので、あまり考えないようにしたいですが・・・
 
自分自身は手を下さないで、暴力と洗脳で支配して、その家族までをも取り込んでめちゃくちゃにするっていう首謀者がとにかく異常。
また、監禁下におかれながらも学校に通うことができていた少女は、何故助けを求めたり逃げなかったのか・・・とも思います。
でも、それすらできなくなるほど支配されてしまっているということなんですよね・・・。
 
この小説は、話としては読者に判断をゆだねる形で幕を閉じます。
 
直接犯罪には関わっていないはずの、中睦まじかったカップルの末路があまりにも淋しいです。
 
とにかく死体処理方法がものっすごいグロイので、苦手な人は読まない方が良いです。
 
私は逆に気になって途中で投げ出す事ができませんでした。
(4点)