小学校の卒業と同時に離ればなれになった、遠野貴樹と篠原明里。そのとき、二人の間には二人だけの特別な想いが存在していた。しかし、無情にも時だけが過ぎてゆく……。そんな日々を重ねたある日、ついに貴樹は明里に会いに行くことを決意。訪れた約束の日、チラホラと舞う雪がスピードを増し、辺りを白く包んで行った……。
先日バンド関連の忘年会に参加した時に、参加メンバーの一人から「秒速5センチメートルを見てみてください!」と力説されたことと、以前誰かからこの作品のタイトルを聞いていた覚えがあって、なかなか気になっていた作品でした。
「YouTubeで見れますから!」との事だったので、レンタルをした事がない(!)私としては、見るしかないではないかという気持ちになり、早速観てみる事にしました。
視聴したのは今日で2回目でした。
うっ・・・わー・・・・!
もっそい馴染みのあり過ぎる駅名や路線が出てくるんですが!
っていうか、毎日通勤に使ってるんですが!
あのローカルさ・・・身近すぎる私から見たら、「うわーうわー!」と叫びっぱなし(実際には叫んでませんが)でした。
ボックス席、ボタンでドアを閉める、一面田んぼだらけ、建物がない、乗客が少ない、だんだん田舎に近づくに連れて、うら寂しくなっていく風景――
それがまた・・・とってもとっても緻密で精巧に描かれているんです。
もう、まんま「まさに、本物の●●駅がここにっ!」と叫びだしたくなるくらい、本物と同じです。
もう、まんま「まさに、本物の●●駅がここにっ!」と叫びだしたくなるくらい、本物と同じです。
アニメーションだと思ってなめくさってました。
映像がとにかく綺麗。
雪のように舞う桜、冬に舞う粉雪、寂れた駅の光景・・・
雪のように舞う桜、冬に舞う粉雪、寂れた駅の光景・・・
そのどれもが美しいのです。
ただ難点は、人物のアニメーションが上手くないのです・・・。
むしろこの人物達だけが、「アニメ」だと強く意識してしまうくらいに、風景の美しさと比べると浮いてしまっている気がします。
むしろこの人物達だけが、「アニメ」だと強く意識してしまうくらいに、風景の美しさと比べると浮いてしまっている気がします。
それと、13歳の割には大人っぽいような気がする。
まあそれは、特別な関係の二人だからこそ醸し出す雰囲気という事なんでしょうか。
今では、携帯電話というものが普及して、電車が遅延したって、どちらかが遅刻してくるにしたって、電話機一つで連絡を取り合う事が出来ます。
だけど、携帯のない時代っていうのは・・・こんなにも切ない事になってしまうんですね。
事前に調べてきた電車の乗り換えと時間をメモした紙が、電車の遅延という出来事によって、一瞬にして何の意味もない紙切れに変わってしまうあの瞬間――
貴樹が、唇をかみしめて一所懸命涙をこらえているシーンは胸が熱くなってしまいました。
それと、今は新宿から小山(明里が住む岩舟に行くために乗り換える「両毛線」の乗換駅でもある)まで、湘南新宿ラインという便利な路線が出来たので、それがあったらもっとこの旅路も楽なものになっていたかもしれませんが・・・。
今では東京と栃木じゃ、絶望的な程遠くはないと思うんですが。
運命のいたずらが、これでもか!と降り注ぐのでした。
第一話は、そんな訳で親しみがあり過ぎる路線が出てくるもので(ちらっとだけど、最寄駅の駅名も出てきたし!)、そっちにばかり気を取られてしまっていました。
でも、エンドロールに流れる山崎まさよしの曲がとても染みます。
第二話、三話も見てみます!
それと、本もあるようなので今度図書館で借りてこようと思います。