努力を続けていれば、大抵の事は達成できる。
私のように頭も良くなく、運動もできず、突出した特技もなく、特に取り柄がないような人間でも、努力は裏切らないと思っている。
コツコツ努力することは苦ではない。
けれど、諦めなければいつかは叶う、必ずしもそうでないのが不妊治療だろう。
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きっかけは、健康診断の結果。
「子宮内膜ポリープ」があると、再検査に引っ掛かったことだった。
再検査のためにクリニックへ行くと、「日常生活には支障はなく、手術も不要だけど、もし妊活を始めるなら着床しにくいかもしれないですね。もし妊活を始めても上手くいかないようだったら、ポリープを取った方がいいかもしれません。」と言われたこと。
全然想像できないけど、いつかは自分も子供を持つ時がくるのだろうか、と思っていた自分には、青天の霹靂だった。
もしかして私は妊娠できない人なのではないか、と。
「ともあれ、(年齢をちらっと見て)年齢的にはゆっくりはしていられないですね・・・妊活を始める時にはまたいらしてください」
と言われて、その時はまだ妊活を始める予定がなかったので気になりつつ、特に何を始める訳ではなかった。
その後、34で結婚し(誕生日の1か月前くらいだったが)、夫と話し合い、35で結婚式を終えるまでは子供は作らないと決めていた。
私も夫も子供は別に好きではなく、積極的に欲しい訳ではないが、授かれたら育てたいという点で一致していた。が、夫は「(子供は)いつかは欲しいと思うかもしれないけど、今すぐではない」「今は仕事に集中したい」という意見だった。
お互いに仕事をしているし、私が妊娠して仕事ができなくなったら正直ちょっときつい、というのもあったようだが、私の気持ちとしては、35という年齢もあり「できるかもしれないのに最初から試みようとしない」という選択肢を選ぶことはできなくて、結婚式後(昨年末くらい)から緩く妊活を開始した。
(基礎体温を図る、避妊をせず夫婦生活を持つ等々)
中学時代、8人のグループに属していたのだが、35にもなると、どんなに結婚が遅かった子たちももれなく皆結婚をしていた。(そのうち何人かは離婚もしているのだが)
そして、30前半で皆出産していて、気づけば結婚も出産もしていないのは私だけになっていた。
田舎に暮らしている子もいたし、周囲の環境とかもあるから仕方ないのかなあと思いつつ、何とか自分も結婚はできて、さて次は子供か、となるかといえばそうではなかった。
常々思っているのだが、「子供は絶対欲しい!」と思って子供を作った人ってどれくらいいるのかなあと。
ただ単にできちゃったから育てている人とか、自然に任せて授かれたら育てようと思った人、とかいないのかな、と思う。
私は、
妊活を始めながらも、未だに子供が本当にほしいのか、正直はっきりと答えが出せていない。
そんな奴が子供を持つという責任を負えるのか?覚悟がないような人間が子供を持つなんてやめた方がいい、と言われるだろうことは分かっているのだが、自分が子供を持つという未来を全く想像できない(結婚もそうだったが)。
けど、いざ35歳を過ぎて、子供がいないということに対してなんでこんなにもやもやするのか。
小さい子供を連れた人々を見て、何とも言えない気持ちになるのは何なのか・・
そして、毎回きっちりとやってくる生理に対して、ちょっとがっかりしているのは何なのか・・・
というもやもや感があり、夫にその話を切り出した結果のちょっと微妙な反応・・。
例えば夫が「どうしても子供が欲しい!」という人なら、辛い不妊治療でも続けようと思うのかもしれない。が、うちはそうではない。
どこまで頑張れるのだろうか、と不妊治療を始めてからそんなに経っていないぺーぺーのくせに考えてしまう。
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話は戻るが、35歳を過ぎている自分達にとっては早めに不妊検査をするに越したことはない。
レディースクリニックは通っていたところがことごとく高圧的な女医で相談しにくかったため(子宮内膜ポリープの指摘をしてくれた女医先生はフランクで相談しやすかったのに、半年後の検診で行ったら、既に辞めていなくなっていた)、クチコミで探して近所にある不妊治療専門の病院(3件目)にいくことに決めたのが今年の夏のこと。
男の先生だけど、非常に真摯に患者に向き合ってくれている、と感じられるのでここにして良かったと思う。
(受付や看護師さんたちの対応も良い)
(多分これまで妊娠できていないことから)タイミング法をしても結果が出ない可能性があるけど、と言われつつも2回だけ試し、惨敗で、人工授精に移行して今度が2回目になる。
正直、今の時点でも妊娠できる気が全然していない。
多分人工授精でもうまくいかないのだろうな・・・と思っているのだけど、では次のステップ(体外受精)に行こうか、とは今の時点でも思えていない。。
不妊治療をしている人は、精神的・体調的に辛くても、お金がかかっても、ただただ子供が欲しいというその一心で頑張っている人ばかりだろう。
そんな中で、私のような中途半端な気持ちの人間が妊娠できる訳がない気がして、しかしリセットのたびに「あーやっぱりな」と諦め半分、残念な気持ちも半分で・・こういう人、いるのかな。。
ブログとかを検索しても、本当に子供が欲しいという気持ちで治療を続けている方しかいないし、人工授精までで辞めるような人はいないのだろうか・・・
年齢的に次のステップに行った方がチャンスがあるのに、とか、歳を重ねて可能性が狭まってきたときに「やっぱりあの時やっておけば・・・」と後悔するよ、とか言われてしまうのかもしれないけど、やっぱりそこまで気持ちが追いついていない気がして悩む。。
(だからこそ、全く治療をしないという選択は将来絶対に後悔するだろうと思って治療を始めたのだけど)
そういう子供を作るべきかどうか悩んでいる人に対して、子供ができない可能性もあるから、まずは検査だけでもしてみたら?とアドバイスしている人が多いけど、じゃあその結果、検査だけでもしてみた人、のその後はどこにも書いていない。
不妊治療を始めることによって「子供が欲しいと思っていたんだと気づけた」とか、そういう人ばっかりしか見つからず、不妊治療を始めたけど、未だに気持ちがはっきりしない、という人は見つからなくて・・・
こういう生半可な気持ちで治療をしている人自体珍しいのかな。。
周囲には、子育て真っ最中の人(←年齢的にこの層が一番多い)、二人目不妊で不妊治療をしている人、結婚しているけどまだ子供がいない人、独身の人とかしかいなくて、まさに一人目不妊の人がいないので相談もできず。。
不妊治療を経て2児を設けた友達に鬱々とした気持ちを伝えると、やっぱり不妊治療中は体力的にも精神的にも辛いことが多いよね・・と共感されて、当時20代から何年も治療を続けていた友達の言葉の重みと、そこまでの思いをして私は続けられるのか?という更なる自問の日々が続く。。
また、不妊検査の結果で甲状腺機能の低下が発覚し(以前バセドウ病を患っていた)、甲状腺専門病院で検査してみれば、今度は「橋本病」疑いと診断され、これが個人的に結構ショックが大きかったこともあったり(現在薬で治療中)、病院通いが復活する等々気持ちが沈みがちになったりもしているこの頃。
結局何が言いたいのか分からなくなってきたが、治療を続けても授かれない場合、不妊治療のやめ時っていつなんだろうなと漠然と思ったりする。
生理が規則正しく毎月来ているし、避妊しなければ普通に妊娠するんでしょう、とか思っていたあの頃が懐かしい。
「35歳」という境界線の重みを、不妊治療を通して深く知ることになった。
ただ、独身>既婚(子なし)>既婚(子あり)>既婚(2人以上子あり)というような構図ができているのか、「既婚(子なし)」の私は、「既婚(子あり)」の友人とは子供という共通の話題がないせいか話が合わないなと感じて自分の中で距離を感じ、独身の友人からは逆に距離を置かれ、同じ立場の友人が周りにほぼいない状況になっているのが最近ちょっと寂しかったりする。。
一番相談しやすい母親だって、絶対に不妊の気持ちは分かってもらえないのだ、と当たり前のことに気づいて愕然とするしね。
実際のところ、うちの実家の方は妹が2人子供を育てていることもあり、孫問題は深刻ではない。だけど、夫は一人っ子で、私に子供ができない限り、義理のお母さまに孫を見せてあげられない・・・という事実が非常に重くのしかかる。
もっと若い嫁だったらきっと今頃は孫の顔を見ることができていたのかもしれないのになあとか思う。。こんな嫁でごめんなさいとも。
そして多分年齢的にあまりできないことを気にしすぎていても余計にストレスだから、あまり気にしないで、と言ってくれるのだが、不妊治療をして授かった人の話や、治療をやめたらひょっこり妊娠できた人、等々の話をされると、心のどこかで「でもいつかは妊娠できるでしょう」と思われているんだろうなあと感じて、気が重くなったりする。
あと不妊治療で月に何回も休みを取らなければいけないので、言いたくなかったけど同じ部署の人には不妊治療中です、と言わざるを得なくなって気まずかったり(女性が少ない職場だけに)。いざ言ってしまうと、途中でやめる時(=できなかった)も気まずいなあとか、ね・・・
ずっと仕事を辞めたいと思っていて、こちらの辞め時もわからんのです。
治療にはお金もかかるし、休みも取る必要があるから、今転職したら有給もないし、入って早々休めないよなあとか・・・
色々なことを考えてしまうこの頃。。