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獣の奏者 2 王獣編

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王権の象徴として、神々が遣わしたとされる聖なる獣――王獣。
 
カザルム学舎で獣ノ医術を学び始めたエリンは、傷ついた王獣の子リランに出会う。決して人に馴れない、また馴らしてはいけない聖なる獣・王獣と心を通わせあう術を見いだしてしまったエリンは、やがて王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていく――。新たなる時代を刻む、日本ファンタジー界の金字塔。

上橋菜穂子さんの「獣の奏者」シリーズ第2弾。
 
ジョウンおじさんの諸事情でカザルム学舎で学び始めたエリン。
厳しいだけではなく、エリンの事情を理解し尊重してくれるエサル師がいいです。
 
しかしジョウンが・・・残念でした。学び、成長し、王獣と心を通わせることができるようになったエリンの姿を見て欲しかったです。
 
カザルムでの日々は束の間のエリンの幸せな時間でもあったのでしょうが、エリンが王獣使いとなるにつれ、やはり国は黙っていませんでしたね。。
王獣を連れ、戦地へと向かうことになるエリン。
 
エリンは王獣に自由に生きて欲しいと願い、これまで定められてきた規範に疑問を持ち、その謎をつきつめていこうとする探究心に溢れていただけなのにな・・・
 
生まれや環境、誰もが成し遂げる事ができなかったことを達成してしまうことで、得たくもない「力」を得る事に結果なってしまって・・・
切ないですね。深い話でした。
 
これで物語としてはひとまず完結、だったらしいですが、これで終わりなんて・・・・!と嘆いている間もなく、続編があることを知り嬉しくなりました。
 
3巻へ。
(4.5点)