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獣の奏者4 完結編

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懸命に生きた人。小さな、けれどいとおしい一瞬の輝き。

闘蛇と王獣。秘められた多くの謎をみずからの手で解き明かす決心をしたエリンは、拒み続けてきた真王(ヨジエ)の命に従って王獣を増やし、一大部隊を築き上げる。過去の封印をひとつひとつ壊し、やがて闘蛇が地を覆い王獣が天に舞う時、伝説の大災厄は再びもたらされるのか。

上橋菜穂子さんの「獣の奏者」シリーズ、ついに完結編。
 
もう終わりの予感しかない・・・・!
ジェシの想い、イアルの想い、そしてエリンの想いが切ない。
 
王獣を操り、戦に駆り出す事はしたくないと思ってきたエリンだが、自分たちがこの運命から逃れようと思うのならば、決して逃げてはいけないと気付く。
ひたすらに王獣たちと訓練に励み、いつかくる戦のために王獣部隊を築くことに。
 
夫であるイアルも、闘蛇使いとなり戦いに挑もうとする。
 
幼いだけだと思っていたジェシが少しずつ成長し、母の覚悟を知るシーン。
そして必死の思いで戦地に乗り込むが・・・・
 
まさか、いやそんなわけは・・・と思いながら、もう最初から終わりの予感しかしてこなかったことは確信に変わります。
 
あの戦いを回想する大人になったジェシのエピソード。
エリンの生きる姿、エリンが全力で行ってきた事は全く無駄にはなっていなかったのだけど、やっぱりこんな結末って、切なすぎます。
 
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(4.5点)