No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

獣の奏者 1 闘蛇編

イメージ 1
 
 
王国の矛盾を背負い、兵器として育成される凶暴な蛇――闘蛇。

リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが――。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける!

上橋菜穂子さんの本です。
 
「守り人」シリーズを全て読み終えてしまい、その世界感に魅了された私。
次は何を読もうか、と手に取ったのが「獣の奏者」シリーズでした。
 
児童書かなと思って手に取ったのですが、これはなかなか重みのある話。
むしろ児童書でしょ、と敬遠している人がいたとしたら、ちょっと勿体ない。
 
緑色の目を持つエリンは、幼い頃に目の前で母が死ぬのを見る事になってしまう。
禁忌という指笛をつかった不思議な術でエリンは死を逃れるが、そんな死の淵をさまようエリンを助けたのがジョウンだった。
 
エリンは少しずつ回復していき、ジョウンの教えを経て、ミツバチの生態や生きとし生けるもの全てに不思議を持ち、どんどん知識を吸収していく。
 
・・・まず冒頭からエリンの運命があまりにも過酷です。
罪に問われた母親が殺されるのを見るわ、命をかろうじて繋ぎとめるも政治的に利用されるであろうこれからを思うと・・・
 
そんな中で、身内でもなんでもないエリンを助けて教育を施し、愛情を持って育ててくれるジョウンおじさんが素敵すぎる・・・
エリンが、みつばちや生き物について学ぶ姿勢も好ましい。
 
続いて2巻へ。
(4点)