むしろ奇跡に近いかも
休載中の人気漫画『惑星5』のファンたちが、ネットとリアルでつながっていく――。
「ネットにアクセスしてる時って、無限の宇宙空間にほうりだされた小さな星になっている気がしない?」
ぼくたちはつながっている。ちょっぴりの勇気があれば、いつだって誰とだってつながれる。
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笹生陽子さんの本です。
真面目な中学生の岩国シュンは、ある日偶然にも、同じ小学校に通っていた頃から悪で有名だった相沢と再会してしまった。そんな相沢と行動を共にしていたのは、同じく同小の、病弱で学校を休みがちだった御園だった。
その日から、アンバランスは奇妙な三人の交流が始まったのだが――
壮大なスケールで大人気の漫画が一つの繋がりになって、シュン達のメインの話とは別に、年齢も立場も異なる主人公達の短編が間に入っています。
その繋がりがとても自然で、ちゃんと時代背景も切り取っているので、まさに「今」のリアルなんだな、と実感出来るのも良いです。
笹生さんは、やっぱり中学生の少年の描き方が上手いです。
安心して読める、素敵な一冊でした。
男の子の友情って、何だかうらやましいですね!