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2011年に読んだ本、これが良かった! オススメ作品一覧(5点満点)

気合入れて書きます!
 
2011年、少々ペースが落ちまして、再度数えたところ、合計で238冊読破に留まりました。
2010年は250冊を目指して読破したので、それに比べると少々少ないですね。
でも、昨年も沢山の良い本達と出会いましたので、個人的に5点満点評価のものを紹介していきたいと思います。
どれも面白かったので、順不同でランキング形式にはしないことにしました。
 
それと、再読して5点評価のものは省いたのと(ちなみに、誉田哲也さんの「武士道セブンティーン」、加納朋子さんの「モノレールねこ」、中田永一さんの「百瀬、こっちを向いて。」です)、同じ作家のシリーズ作品が2作入っていたりするものはまとめて紹介します。
 
では早速。


個人的評価 5点 ★★★★★
 
蜜姫村/乾ルカ
 
乾ルカさん、2011年も沢山の作品を届けてくれました。
その中で、個人的にツボだった作品が本作でした。
おどろおどろしいホラー色満載の前半から、古代日本?の不思議な舞台設定が待っていて、大切な人を守るための逃避行劇が、ハラハラドキドキして。そしてそこに恋愛要素が絡むと溜まらなく狂おしいような切ない気持ちになるのですね。
 
幼い頃の記憶を忘れ去ったまま、そこにある現実だけしか知らなかった無垢な少女が、少しずつ真実を知り、大人になっていく過程が鮮やかに描かれていました。
 
ルームメイト/今邑彩
 
どこの書店に行っても、POPに同じ事が書かれていてずっと気になっていた本です。
とにかく、「大どんでん返し」と「あっと驚く衝撃のラスト」があるらしい。
ようやく読む機会があり、読んでみると・・・
 
見事にやられました!
まさかそうくるとはー!!!!
 
とても読みやすい文章、ほっとしたのもつかの間、どんでん返しにつぐどんでん返しにはあっと思わされること間違いありません!
この作品をきっかけに今邑さんの作品を読むようになりましたが、他の作品も面白いものばかりですよ!
 
 
今月NHKでドラマが始まる予定の作品です。
作品全体としての面白さもそうですが、個人的に思い入れが深いのは、「子どもたちは夜と遊ぶ」で登場した彼らが出てくるからです。
従来からのファンにも嬉しいサプライズと、結婚に関わる悲喜こもごもがドラマティックに描かれていて興味深いです。
 
泥棒猫ひなこの事件簿/永嶋恵美
 ・あなたの恋人、強奪します。
 ・別れの夜には猫がいる
 
永嶋さんの新境地、と言える作品なのではないでしょうか?
どちらかというと、重く濃厚な話を書かれる方のイメージが凄く強かったのです。
泥棒猫、なんていうからには、女が男を取り合うような、ドロッドロの展開を予想していたところ、見事に裏切られました。
 
「あなたの恋人、友だちのカレシ。強奪して差し上げます。」
依頼を受けて、恋人や彼氏を強奪する仕事のプロ、ミナミヒナコの物語です。
待望のシリーズ化もされたようで今後も非常に楽しみ。
思っている以上に読みやすく、読後の爽快感が半端ない!
文庫なので手に取りやすいですので、ぜひぜひ。
 
コンビニたそがれ堂/村山早紀
 
久々に感動して涙が出てしまった作品でした。
大切なものを探している人だけに見つける事ができるコンビニ。
 
元々は児童書として書かれたもののようですが、逆に大人に読んでほしい作品。
絶対、泣きます。
ただ・・・本作もシリーズものなのですが、残念ながらシリーズを追う毎に少々微妙になって言っている気がしてなりません。
しかし何と言っても、ほんわかした気分になるのでぜひお手元に取ってみては?
 
 
 
直木賞受賞作としても話題になった本作。
 
幸いにして、受賞前に読む事ができたので意外とすんなり手元に来たのですが・・・
最初から最後まで面白くて、その面白さが持続した小説でした。
それって、本を読んでいる人なら分かると思いますが、なかなか難しい事だと思いませんか?
ずーっと面白いと思える本、読み始めてから読み終えるまでドキドキワクワク。
 
頑張れ中小企業!
と叫びたくなるような苦しい局面を迎えても、必死で打開しようと奮闘する姿、努力が叶った瞬間の感動――
 
最近の直木賞受賞作は個人的に微妙と思う事が多かったですが、この作品に限ってはそんなことはありません!
絶対読んでほしい一冊です。
 
 
オーダーメイド殺人クラブ/辻村深月
 
辻村作品二作ランクインです(笑)
本作は・・・一瞬たりとも気を抜けない、というくらい目が離せない、頭から離れない作品でした。
分厚いので勿論一日では読み切れなかったけれども、続きが気になって気になって仕方がなくて。
 
辻村さんとしては初めてでしょうか。
本格的に中学生を主人公に据えた作品。
特に中学二年生という難しい年頃の子を主人公に据えており、あの頃の不条理で窮屈な世界から抜け出せずもがき苦しむ様が、嫌というほどリアルに描かれていました。
 
それでも最後には鮮やかに重々しい世界感をひっくり返してしまう。
だからこそ、辻村さんの作品を読みたくなるのかもしれないな。
 
 
オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ ~東京バンドワゴン~/小路幸也
 
東京バンドワゴン」シリーズです。
このシリーズの面白さは、常に安定していますよね。
新作が出る度にワクワクしています。
 
このシリーズを読む度、家族の大切さに改めて気付かされます。
今回は悲しい事とおめでたい事が同時にやってきます。
今後も気になるシリーズです。
 
 
 ・小夜しぐれ
 ・心星ひとつ
 
言うまでもなく、オススメの「みをつくし料理帖」シリーズ。
今回は、恋の行方、夢を追うのか恩を返すのか友情を選ぶのか、澪にとって非常に苦しい選択を迫られる展開が待っていました。
この作品、今のところ全て5点満点評価です。
毎回必ず涙目になってしまうし、読んだ後苦しい気持ちなのに満足感でいっぱいになっているんです。
大好きなシリーズ。
今後の展開が気になります。
 
 
 
書店で気になっていたとうとう購入してしまった作品。
ドラえもんは元々大好きなのですが・・・買って良かったと思いました。
 
短歌とは馴染みが薄いのですが、ドラえもんにちなんだ短歌の投稿作品がドラえもんの漫画やイラストと共に紹介されています。
これだけの短い言葉で、笑ったり感動したり、嬉しくなったりしちゃうのが不思議です。
 
 
 
池井戸さんも二作入りましたね。
 
この作品も、最後までハラハラしながら読んでいましたが、ようやく努力が実った時に凄くほっとしたのを覚えています。
息もつけない苦しくて辛い展開が続きますが、確かにエールをもらえる力強い作品かと思います!
 
 
からまる/千早茜
 
2010年に出会い、大注目の作家の一人になりました。
 
大好きな連作短編ということを差し引いても、「私はこんな小説が書きたかったのだ!」と思うとても自分好みの作品で、とにかく文章の安定感と読みやすさは群を抜いていました。
 
本作以外にも読んでみると、エロティックで濃密な文章の虜に。
未体験の方にはぜひとも読んでいただきたいです!
 
 
夏の王国で目覚めない/彩坂美月
 
辻村深月さんが好きな人は、絶対好きだと思う!
という人物構造、ストーリー展開。
個人的にどんでん返しも楽しかったですし、少々荒削りな文章も好感を持てました。
 
千早さんに続き、2010年に出会った大注目の作家の一人です。
 
 
砂上のファンファーレ/早見和真
 
「ひゃくはち」の早見さんです。
 
あまりにも自分の家庭と同じものがあり過ぎて、感情移入しながら読んでしまいました。
家族のためと働きづめだった母が、突然物忘れが酷くなり病院へ。
 
それなりに安定した家族、と思っていた関係が、母の病気をきっかけにほつれ始めていきます。
お互いには見えていなかった家族の姿。
それが凄くリアルに描かれていて、もう泣きそうでした。
 
きちんと最後はハッピーエンドなので、時間が経ったら改めて読みなおしたいと思う作品です。
 
 
東京ロンダリング/原田ひ香
 
「人が死んだ部屋に一定期間だけ住む」という仕事をテーマにした作品。
心霊的要素は一切なく、むしろ人と人との距離感、そういう大切なものについて改めて考えさせられる作品でした。
個人的にとても私好みの作風だったので、また読み返したいなあと思っています。
 
 
星やどりの声/朝井リョウ
 
最近、朝井リョウの本当のファンになったと実感しました。
朝井さん、新しい作品を発表してくれる度に、どんどん良くなっています。
 
家族の絆、それぞれの抱える思いを兄弟姉妹が語っていく形で物語は進みます。
もう涙腺緩くなってしまったよ。
心憎いラストの演出(名前の意味というか)にも感動しました。
とても良い作品でした!
 
女神のタクト/塩田武士
 
あまり期待しないで読み始めたら、面白くて驚きました。
 
主人公は男の尻を蹴り飛ばす豪快さを兼ね備えています。
自信を失った世界で活躍した指揮者を叱咤しながら、復活を遂げるまで。
 
疾走感溢れるストーリー展開に、慣れないクラシックの世界を堪能できちゃいます。


5点評価の紹介は、以上。