No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

24歳最後の日に。

「ちょっと、もう8時だよ?」

ドタバタと母が階段を駆け上がり、ぐわっと勢いよく私の部屋のドアを開けた。
私は寝ぼけていて、全く事の重大さを分かっていなかった。

「え? 嘘?」

時計を見る。
7時47分。
本来ならば、既に乗り換えの電車に乗っている時間である。

トイレが近いので、一度明け方4時半頃に起きた所までは覚えている。
だがしかし……目覚まし、鳴りましたっけ?

スヌーズで5回鳴るはずだから、6時から6時半まで鳴り続けていれば気付くのではないかと思うのだが、全く記憶にない。
そして、困ったことにとめた記憶もない。
そして一人暮らしではないというのに滅多に起こらない事なのだが、こういう時に限って母も寝坊している(安定剤を服用しているせいだが)。

とりあえず、完全に遅刻である。
すぐに会社の先輩にメールをする。「寝坊しました。遅刻します」
そして、電車の時間を調べると奇跡的に8時台は3本もある!(1時間に1本、または多くて2本の地元電車)

11分は間に合わない時間だったので、32分で行く事に決める。
いそいそと準備(でももう遅刻だと諦めているので、割とゆっくりめ)。
しかし、そうこうしているうちに気付けば25分になっている。徒歩では全力疾走しないと間に合わない(駅までは徒歩7、8分位なのだが)。急遽チャリで行く事にする。
違法駐輪をして駅の近くに到着すると、電車がホームで停車している。あと2分。全力疾走で電車に飛び乗る……間に合った。

息を切らしながら何とか落ち着いてきた。
乗り換えの電車は時間的なものなのか、10両。とりあえず座れたが、そこそこ混んでいた。
ここで、いつもであれば行きの電車では眠るのだが寝過ごしたなんてことがあったら笑えない。そのため、本を読んで時間を潰すことにした。
会社に到着前に本を読み終えてしまう。

会社到着、10時10分くらい。
そんなときに限って、部署の人が体調不良で遅刻していたので(これは仕方ないことだ。自分が悪い)、人が少なくてかなりの迷惑をかけてしまった。

そして、遅刻をしたので届けを書く際に「理由に寝坊って書くの、間抜けですね」と言ったら、皆に「そんな正直に書かなくても……。正直過ぎても後でそれが仇になりますよ」と言われる。
普通なら、体調不良とか私用のため、で済ませるのだと言っていた。

私は全く、そんな事を考えもしなかった。
馬鹿正直なのか。
いや、でも寝坊は本当のことではないか。
とりあえず、「体調不良」で提出することに。
でも嘘をついて後でばれたら……と思うと私はそれが怖いのだ。
だから馬鹿正直に寝坊だなんて言ってしまう。

しかし、24歳最後の日。
これはまた、なんという失態だろうか。

最近職場で音楽好きの人に出会い、なかなか忙しくもなってきて充実していたせいか。
今まで緊張しっぱなしだった状況から、気が緩んだのかもしれない。

どうして寝坊したかは自分でわかっているのだが。
そもそも、トイレに何度も起きるので十分に眠れていないくせに、寝るのも遅いせいだろう。
週末も遅くまで起きていたせいもあるし、疲れもたまっているし。

今日は早く寝ることにしよう。
もう二度と寝坊は御免である。

そんな、24歳最後の日。