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山崎ナオコーラさんの最新刊。最近のナオコーラさんの作品は…個人的に微妙なもの続きで、今作も特に期待はしていませんでした。
表題作「手」の他に「笑うお姫さま」「わけもなく走りたくなる」「お父さん大好き」の四編が収録されています。
中でも「手」「お父さん大好き」が、なかなか好きです。
日常で起こりうるだろう、ちょっとした出来事。
ありそうな話が、ナオコーラさんの手にかかると、何だか少しだけ切なく愛しい物語になるから不思議です。
特に「手」の、25歳の主人公が興味を持っているおじさんの顔、はげた頭、しわのある手…
その描写と、同年代の男性である森さんとのやりとりの対比が鮮やかです。
今回の作品は、なかなか良いんじゃないでしょうか。
こういう作品に出会えるから、やっぱりナオコーラさんの作品を読むことはやめられないですね！
オススメです。
