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ミレニアム4 上 蜘蛛の巣を払う女

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雑誌『ミレニアム』を発行するミカエルたちの会社は経営危機に陥り、株式の30パーセントを大手メディア企業のセルネル社に売り渡していた。ミカエルにも優れた記事がなく、時代遅れの記者との非難にさらされていた。そんな彼のもとに、ある男から大スクープになるという情報が持ち込まれる。人工知能研究の世界的権威であるバルデル教授が何か大きな問題を抱えているようなので、会ってほしいというのだ。男の話からリスベットが関係していると確信したミカエルは、彼女に連絡を取ろうと試みる。一方、アメリカのNSA(国家安全保障局)は、産業スパイ活動を行なう犯罪組織の関連会社からバルデルが革命的な研究成果を持ち出したため、彼の身に危険が迫っているとの情報を得る。折しも、鉄壁の防御を誇るNSAのネットワークに何者かが侵入した―


著者はダヴィド・ラーゲルクランツさん、ヘレンハルメ美穂さん、羽根由さん 訳。

人から薦められたミレニアム三部作にすっかり魅了された私。
海外文学が苦手と今まで存在すらも知らなかったというのに、のめりこむようにシリーズを読んだのを思い出します。

続編もあるとは聞いていたものの、三部作を執筆したスティーグ・ラーソンの急死により、四部の途中まで執筆していた原稿ではなく、全く別の著者が別の物語として四部を書いたとのこと。
果たして作者が違うのに同じ登場人物の話、しかもあんなに面白かった三部作ですから、どうなのかしらと何となく手が出にくい存在だったのです。

しかしやはり気になるのは事実で、ついに四部を読んでみる事に。

そして読み始め・・・ああ懐かしい!ミカエル、リスベット!ブブランスキーよ!
ベースとなっている三部作の話はきちんと引継がれ、且つ訳者が同じせいもあるかもしれませんが、読んでいてこんなにワクワクする感覚は全く遜色ない!

物語の序盤ということもあり、話自体はそこまで進みませんが、このワクワク感、読みやすさよ!
全くもって心配は杞憂に終わりました。

五部が2017年に刊行(書店で並んでいるのを見て四部を読んでみようかなと思った)、続編も予定されているようで、今後も楽しみなところです。

鍵を握る少年。
事件を追うミカエル、リスベッド、ブブランスキーが今後どう活躍してくれるのか。
多くを語られていないリスベッドの過去も含め、気になる下巻へ!
(4点)