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君たちに明日はない

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「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが……。恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作。




垣根涼介さんの本です。

この本――ヤバイです。
ぜひともぜひとも!
社会人歴の長い、そして転職しようか今の仕事を辞めようかと悩んでいる、20代後半から40代の社会人に読んでもらいたいです。

転職する前の、うだうだ悩んでたときに読みたかったなあ!と思った作品でした。


まだこの本で2作しか読んではいませんが、うん。垣根さんの文章が凄く好きです。
サバサバしていて、とても読みやすい。

しかも、この主人公の村上という男がとても良いです。
田舎町から出て、夢を追いかけてきたが挫折し、適当に就職してなげやりに遊んで、その期間を乗り越えて今の仕事に就いたという経歴と。
今就いている仕事に対するスタンス、というか。
決して適当には終わらせないというこの強い意思と完璧な仕事のこなし方と、自分自身の気持ちとの葛藤が凄くリアルで、共感できました。

そして、リストラを請け負う側とリストラされる側という立場で出会った陽子との関係もとても好ましく思いました。

年齢を重ねて、キャリアも経験も積み重ねてきた女性だからこそ、そして年上という事もあるのだけれど、揺ぎ無い自分を持っているところがいい。
馴れ合いの関係じゃなくて、きちんとお互いを把握して背中を押して上げられるパートナー。

いつか私も、誰かとこういう関係になれるのでしょうか。

まあ、自分は仕事にそこまで熱意は注げなかったりするのですが、最近自分のやっている仕事に疑問や不満を持っていたりする人に、ぜひとも読んで欲しい一冊です!

凄く読んだかいがありました。

今日図書館に行ってきたら、この続編もあったので早速借りてきました。
読むのが楽しみです。