太平洋戦争末期に実施された”特別攻撃隊”により、多くの若者が亡くなっていった。だが、「必ず死んでこい」という上官の命令に背き、9回の出撃から生還した特攻兵がいた。その特攻兵、佐々木友次氏に鴻上尚史氏がインタビュー。飛行機がただ好きだった男が、なぜ、絶対命令から免れ、命の尊厳を守りぬけたのか。命を消費する日本型組織から抜け出すには。
鴻上 尚史さんの本です。
恥ずかしながら、特攻隊として9回出撃して、生還し、戦後を生きた特攻兵である佐々木さんという方の存在を知りませんでした。
非常に丁寧で読みやすい文章なので特攻隊を扱った本という形でも読めるのですが、実際に佐々木さんにインタビューをしたときの話など、そんなことがあったのか・・・と思いながら読みました。
飛行機の技術もあり、ただ飛行機に乗ることが大好きだった佐々木さん。
生きて、敵を討つのはダメで、死んで戦果を挙げられなくてもそちらを命令される・・・なんと理不尽なことでしょう。
色々な本を最近読んでいるけれど、もう何が事実で何が嘘なのか分からなくなってきますね。
進んで特攻隊員になりたいと思ったのか、それとも命令なのか・・・
事実として日本は戦争をしているのに、肝心な部分の真実は闇の中です。
色々気になる本も紹介されていたので、機会があったらぜひ読んでみたいです。
(4点)