No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

ハードラック

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人生をやり直したかったのだ。ネットカフェ難民相沢仁は、闇の提示板で募った仲間と軽井沢の金持ちの屋敷に押し入った。だが物色中、仁は何者かに頭を殴られて昏倒。ようやく独り逃げた彼は報道で、屋敷が全焼し、三人の他殺体が発見されたと知る。家人には危害を加えないはずが、おれは仲間にはめられた。三人殺しでは死刑は確実。正体も知らぬ仲間を、仁は自力で見つけねばならなくなった…。 

薬丸岳さんの本です。

もう・・・!主人公が騙され過ぎ・・・!
なんでそんな簡単に人を信じてしまうの?!というくらい、騙されています。

のっけから酷い輩に騙されて全財産を奪われたというのに、更に怪しい闇の掲示板で知り合った人にも仕事をもらったり、お願いしたり、闇の掲示板で募集した人物をあっさりと信じてしまったり。。

折り合いの悪い実家を出てから、仕事を首になり、定住先もないまま日雇いの仕事で生活する主人公。
その転落人生が読んでいて苦しいのですが、誰かにはめられて殺人犯にされそうになり、事件の真相を追いながら逃亡生活を続けていく主人公が気になって気になって・・・やっぱり薬丸さん、上手いです。

途中で犯人は察することはできましたが、ラストの真相もほろ苦い・・・。

唯一の救いは、息子を絶対的に信じてくれる母親という存在が主人公にはいること。
それだけが一筋の光でした。
(4点)