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学生が聞いた学徒出陣そして特攻―元海軍第十四期飛行専修予備学生七十年目の証言

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先日鹿児島旅行に行った際に訪れた知覧特攻平和会館
驚くほど特攻の事を知らない自分。

特攻に関する本も読みたいなあと思っていたところ、図書館で見つけたものです。

実際に特攻隊として出陣を待っていた方の話がまとめられ、その話を聞いた学生さんの感想なども収録されています。

特攻隊としていつ命を散らすことになるのかも分からない日々を過ごす。
次は自分かもしれないと思いながら、別の人間が選ばれる。

自分も後を追う、と思いながらも、選ばれることなく終戦を迎える。
必ず後を追うと思った気持ちは本物なのに、実際は選ばれずに命拾いをした。
そんなことは誰にも責められることではないのに、今でも申し訳なさ、うしろめたさを感じているということに切なくなります。

特攻隊に多く在籍した大学生たちは、戦争真っただ中の時代でありながら、戦争への批判であるとか驚くほど自由な思想が飛び交っていたというのが驚きでした。

改めて実際に特攻隊として死を待っていた人の話というのは重く、心に刺さりました。
もっともっと戦争を体験した方の経験談は後世に繋げていかなければならないのだと感じます。

この本を読むことができてよかったです。
(3.5点)