No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

友罪

イメージ 1



あなたは“その過去”を知っても友達でいられますか?埼玉の小さな町工場に就職した益田は、同日に入社した鈴木と出会う。無口で陰のある鈴木だったが、同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。しかし、あるとき益田は、鈴木が十四年前、連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた「黒蛇神事件」の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり―。

薬丸岳さんの本です。

嫌でも神戸のあの事件を思い浮かべてしまう少年の凶悪事件。

もし友人がその事件の犯人だと知ったら・・・・

真相を知る前と知った後で、会社の同僚などの態度がころっと変わることが、「これが現実なのだ」と実感できました。
どんなに仲が良く、信頼できる良い奴だと知っていても・・・
もし自分が益田の境遇だったら・・・

どっちつかずで中途半端な益田に苛立ちながらも、現実と向き合ってこういう形でも鈴木に向き合おうとするラストの展開は胸が熱くなります。

かなり考えさせられる内容でした。
やっぱり薬丸さん上手いし読ませますね。
(4点)