No-music.No-life

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ありえないほどうるさいオルゴール店

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北の町の小さなオルゴール店では、風変わりな主人が、“お客さんの心に流れる音楽"をオルゴールに仕立ててくれます。
耳の聞こえない少年。音楽の夢をあきらめたバンド少女。不仲だった父の法事で帰郷した男性。
長年連れ添った妻が倒れ、途方に暮れる老人。
彼らの心には、どんな音楽が流れているのでしょうかーー。

--「ごめんね」も、「ありがとう」も。時に音楽は、言葉以上に、「想い」を伝えます。
“音が聞こえすぎる"店主が、あなたが言葉にできず胸にしまっていた想いを“音楽"にして、小さな箱(オルゴール)に詰めてくれます。その音を聴いた瞬間、胸いっぱいにやさしい思いが広がるのです。 

瀧羽麻子さんの本です。

何故か、先日読んだ宮下奈都さんの「羊と鋼の森」と同じ雰囲気を感じてしまったのですが、全然楽しめなかったそちらよりこの作品の方が好みでした。

恐らく北海道の小樽が舞台と思われるオルゴール店で、不思議な店主が訪れたお客様を優しい気持ちにしてくれます。

この「耳が良すぎる」店主をメインにして物語を展開させることも十分できるしそれでも面白いだろうに、あくまでオルゴール店にたまたま訪れた様々な人々の目線で短編として物語が優しく展開していくところがとても良いです。

よりみち、おそろい、バイエル、おさきにが特に好みでした。

ぜひとも続編があったら読みたいです。
面白かったです。
(4.5点)