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家族シアター(文庫版)


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息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。「夢は学校の先生」という息子が憧れる熱血漢の担任教師は積極的に行事を企画、親子共々忘れられない一年となる。しかしその八年後、担任のある秘密が明かされる(「タイムカプセルの八年」)。家族を描く心温まる全7編。

辻村深月さんの本です。

もう何回読んだだろう(笑)

もちろん単行本版が素晴らしかったので文庫を買ったわけなんですが、アンソロジーで読んでいる回数も合わせたら、3,4回読んでいるものもちらほら。

それでも毎回楽しめるのだからさすが辻村さんです。

ついに時代が追いついたのか、辻村深月さんが「かがみの孤城」で本屋大賞を受賞したことにより、知名度も人気もうなぎのぼりな感じですよね。前から好きだった私としてはちょっと切なかったりしますが、むしろなぜ知らなかった?!というくらい素晴らしい作品を届けてくれる作家さんなので、良しとしましょう。

というわけで、文庫化したのを電車の広告で知り、早速購入。

あーなんでしょうね。この年になると「家族」をテーマにしているっていうだけで、涙腺が緩むというか、じーんと胸に響いてたまりません。

姉と妹(年子)の話が2編ありますが、自分も年子の妹がいるので、あの学校の中に兄妹がいるっていう気まずさとか、わざわざ「さっき妹見たよ」とか無駄に言われたりする恥ずかしさとか・・・めちゃくちゃわかる!と思いながら読みました。

どの話も、あとからじわーっと感動が押し寄せてきて素敵なのですが、あえていうならば
「タイムカプセルの八年」「タマシイム・マシンの永遠」が好きですね。

家族って本当に近すぎるくらい身近な存在だから、それ故にぶつかることもあるし、照れくさいこともありますよね。
けど大人になって、一人暮らしを始めて、たまに実家に戻ると、無条件で受け入れてくれるのも家族な訳ですよ。本当にすっと自然に溶け込めるっていうか。。

うまく言えないですが、家族は大事にしたいなと改めて思います。
これはまた5年後、10年後に読んでも感想が変わるかもしれません。
下手な感想しかいえなくてもどかしいですが、「家族っていいなあ」と思うことは間違いありません。おすすめです。
(5点)