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歌舞伎町ダムド

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新宿歌舞伎町を地獄に変えた伝説的犯罪から7年、事件の首謀者〈ジウ〉の生まれ変わりと称する怪物〈ダムド〉が、再び街を血に染める! 悪を制するのは悪のみ――
殺戮のカリスマvs.新宿署刑事vs.私設暗殺集団による、いまだかつてない三つ巴の死闘が始まった。

誉田哲也さんの本です。

ジウシリーズというか、東シリーズというか、そのシリーズです。

私は姫川シリーズよりもジウシリーズが好きだったクチなんですけど、東シリーズが始まった当初、ちょっと難しくてあまり入り込めないなあという印象を持って敬遠していたんですよね。

ところが、ジウシリーズとのつながりがあると分かりシリーズを読むことにしたのですが、歌舞伎町セブンとか本作を飛ばして最新刊を読んでしまったものだから・・・あの人がまさか・・・というネタバレ状態で読む事になってしまいました。

あとはセブンのメンバーがどうして集まったのか、背景が詳しく語られていないのですごく気になっていて。
中でも「ミサキ」の存在はかなり気になっていましたが、本作でようやくすっきりしましたね。

(ネタバレあり)
ジウの基子らしい、とは読んでいて分かったのですが、死刑囚として収監されている基子がどうして外の世界にいるのか。子供はどうなったのか。謎のままだったことが明らかにされています。
また、美咲もちらっと登場したりするので、ジウシリーズが好きな人にも楽しめるかと思います。

そして歌舞伎町セブンの陣内と刑事の東の緊張感漂うやりとり。
毎度ながら痺れますね。
陣内も大した役者ですが、東も一筋縄ではいきません。

セブンのメンバーは最強と思っていると、シリーズ次巻で悲しい事になりますが(本当に無念!)、どんどん面白くなってきているなあと感じております。

それにしても、タイトルに入っている割にはダムドに全然魅力を感じなかったし、呆気ない最後でしたね。
ジウは憎めないというか、どこか哀愁と愛着の持てるキャラクターだっただけに、お前がジウの後継者を語るなよー!と思ってしまいました笑

基子はちょっと苦手なキャラだったのですが、思いがけず人間くさい一面を見ることができ、なんだか好感を持っている自分がいました。
面白かったです。
(4.5点)