人の夢を糧とする異界の“花"に囚われ、人鬼と化したタンダ。女用心棒バルサは幼な馴染を救うため、命を賭ける。心の絆は“花"の魔力に打ち克てるのか? 開花の時を迎えた“花"は、その力を増していく。不可思議な歌で人の心をとろけさせる放浪の歌い手ユグノの正体は? そして、今明かされる大呪術師トロガイの秘められた過去とは?
上橋菜穂子さんの本です。
守り人シリーズ第三弾。
故郷からタンダの元に戻る道すがら、歌い手の男と旅を共にすることになったバルサ。
新ヨゴ皇国では一ノ妃が、そしてタンダの姪が眠りから覚めないという奇妙な状況に悩まされていた。
また、チャグムまでもが目覚めなくなり、夢の世界から魂が戻ってこなくなっていることが原因のようだが・・・
バルサの大事な人、タンダが姪を助けるべく術を使って夢の中に潜り込むが、そこで体を乗っ取られてしまったタンダ。
タンダを傷つけたくないという思いとは裏腹に、バルサ達に危害を加えようと襲ってくるタンダ。
トロガイ師達と共に救出に乗り出すバルサ達。
そしてもう一生会う事のないと思っていたチャグムとバルサの再会・・・
チャグムがいかにあのバルサ達と過ごした日々を焦がれていたかが分かるシーンは胸を打ちます。
これは面白かったです。一気読みしてしまいました。
(5点)