女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは――。バルサの帰郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。
上橋奈穂子さんの「守り人」シリーズ第二弾。
第一弾でバルサの過去が少しだけ触れられていて、その過去が深くてかなり重い物を背負っているんだなという感じがあったので、とても気になっていました。
チャグムとの旅を終え、バルサが故郷のカンバル王国に戻ってきたところから今回は始まります。
ジグロがカンバルでは汚名にまみれていることを知ったバルサ。
嫌が否にも混乱に巻き込まれていくバルサと、カンバル王国の闇が絡まり合う。
主人公でありながら、当事者というよりも少し遠くから物語を見つめているかのような印象の前作と比べ、よりバルサ目線で展開していくのでとても物語に入り込みやすく、どんどんページをめくる手が止まらなかったです。
いやこのシリーズ、マジで面白いです。今も続々と読んでいるところです。
（4.5点）
