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ジャイロスコープ

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。人々のささいな相談事が、驚愕の結末に繋がる「浜田青年ホントスカ」。バスジャック事件を巡る“もし、あの時……”を描く「if」。文学的挑戦を孕んだ「ギア」。洒脱な会話、軽快な文体、そして独特のユーモアが詰まった七つの伊坂ワールド。書下ろし短編「後ろの声がうるさい」収録。

伊坂幸太郎さんの本です。
 
最近全然読んでいなかった伊坂さん。
この作品は未読だなあと思い借りてみました。
 
あとがきにも、「伊坂幸太郎はこうでなくっちゃ」みたいな伊坂さんらしいとされる作品を敢えて辞めて、別のことに挑戦している、というようなことが書かれていたのですが、まさに「伊坂さんらしくない」作品が多く詰まった本だったかもしれません。
 
主人公の濱田青年の話だけはアンソロジーで読んでいましたが、これもうーむという感じで。
世界感が独特でいまいち入り込めないまま読み終えてしまいました。
 
ただ、「一人では無理がある」「彗星さんたち」はそんな偶然あるわけないよーと思いつつ、「あったら素敵だな」と思えるこれぞ伊坂さん、という作品でやっぱり楽しめました。
新幹線のお掃除スタッフさんの手際の良さは、新幹線に乗る度に感心してしまうけど、それを思い浮かべながら読んだのでより楽しめて、いい話でした。
(3.5点)