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肉小説集

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豚足×会社を辞めて武闘派として生きる元サラリーマン。ロースカツ×結婚の許しを得るべくお父さんに挑むデザイナー。角煮×母親に嫌気がさし、憧れの家庭を妄想する中学生。ポークカレー×加齢による衰えを感じはじめた中年会社員。豚ヒレ肉のトマトソース煮込みピザ風×片思いの彼女に猛アタックを試みる大学生。生ハム×同じ塾に通う女の子が気になる偏食小学生。肉×男で駄目な味。おいしくてくせになる、絶品の「肉小説」

坂木司さんの本です。
 
私ごとですが、肉があまり好きではありません。
 
そんな私が果たして楽しめるのだろうか?と思いながら読み進めてみると、そこは坂木さん、一筋縄ではいかない「肉小説」でした。
 
例えば美味しそうなご飯の描写は巷に溢れていると思います。
が、この短編集はそうじゃなかったっていう意外性。
 
お世辞にも料理が上手とは言えない母親の手料理の描写、肉が苦手な主人公などなど、逆に共感してしまうようなシーンもしばしば。
また、坂木さんらしくブラックジョークが聞いている話もあったり、ほっこりとした気持ちになるものもあったり、様々でした。
 
個人的には「アメリカ人の王様」、「肩の荷(+9)」、「魚のヒレ」が好きでした。
(4点)