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作家刑事毒島

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殺人事件解決のアドバイスを仰ごうと神保町の書斎を訪れた刑事・明日香を迎えたのは、流行作家の毒島。捜査過程で浮かび上がってきたのは、巨匠病にかかった新人作家、手段を選ばずヒット作を連発する編集者、ストーカーまがいの熱狂的な読者。ついには毒島本人が容疑者に!?出版業界激震必至の本格ミステリー!

中山七里さんの本です。
 
別物と思ったら、犬養や麻生、高千穂が出てきてびっくり。
とはいえ、あくまでメインは作家刑事の毒島先生なのでした。
 
これは他の皆さんが感想で書かれているように、中山さんの実体験を元に書かれているのでは・・・?と思うくらい作家という職業の生々しいほどの現実が書かれていましたね。
 
私も小説を書いた事があるし、長編を書いた後にでは次の作品も、というバイタリティを保っていく事、作品をどんどん書いていくことの難しさは少しは分かるつもりです。
で、自分は書くのではなく読むほうが専門だと理解したからまだいいのかもしれませんが、変に初投稿で良いところまでいってしまった人、賞を受賞してしまった故にこの小説に出てくる作家達のようになるのであれば、やっぱり私は無理だな・・・と思ってしまいましたね。。
 
やっぱり作家って誰にでもなれないから自分は特別だ、と思っても仕方ないような気もするし・・・
確かに普通のサラリーマンが周りの人に至れり尽くせりしてもらって自分をサポートしろ、なんて言われたら馬鹿かって思うけど、作家先生がそういうのは普通のことじゃない?と思ってしまうから不思議です。
 
という訳で、作家が絡んだ殺人事件などを作家兼刑事の毒島が解決していく(そこに高千穂が絡む)という話でしたが、作家という職業の裏側を覗いてしまったという点では斬新で、作家を志している人の戒めにもなるかもですねー。
 
犬養や麻生が毒島を苦手とするのも納得。
理詰めでねちねちと取り調べされたら犯人は誰でも落ちますわ・・・独特の笑いが怖いー!
(4点)