先端技術者としての仕事に挫折した長嶺亨は、山小屋を営む父の訃報に接し、脱サラをして後を継ぐことを決意する。そんな亨の小屋を訪れるのは、ホームレスのゴロさん、自殺願望のOL、妻を亡くした老クライマー…。美しい自然に囲まれたその小屋には、悩める人々を再生する不思議な力があった。心癒される山岳小説の新境地。
笹本稜平さんの本です。
あれ、全然映画と違う・・・!
というのが読んだ感想。
たまたまCS放送で少しばかりこの映画を見たことがあるんですけど、読みながら設定がかなり変わっていたり、あれこんな人いたっけ?という人が出てきたりで若干混乱していました。
巻末の対談を読んで、蒼井優が演じていた子が原作とは名前も違うし別物になっていることとか、山小屋の舞台自体が原作とは変えているとかを知ってやっと納得できた感じでした。
そう、映画は・・・個人的には微妙でした。正直なところ。
ただこの原作は良かったです。
ゴロさんがトヨエツってイケメンすぎやろ(好みじゃないけど)と思うけど、ゴロさんの生きざまも良かったし、主人公が山小屋の主人になることにした経緯であるとか、山を愛する気持ちが伝わってきて良かったですね。
特に大きな事件がある訳ではないかもしれないですが、また山小屋に泊まりたいなあ、山に行きたいなあと思えるような情景が浮かぶ小説でした。
多分笹本さんの作品は今回初めて読んだと認識しているんですけど(確か・・・)、他にも山岳小説を書かれているんですね。ぜひとも読んでみたいと思いました。
奥秩父いいですよーこのマニアックな感じが!
(4点)