No-music.No-life

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明日の話はしない

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「第一話 小児病棟」のわたし…難病で何年も入退院を繰り返して人生を悲観する小学生。「第二話 一九九八年の思い出」のわたし…男に金を持ち逃げされ一文無しになったオカマのホームレス。「第三話 ルームメイト」のわたし…大学を中退してから職を転々とし、いまはスーパーのレジ打ちで糊口をしのぐ26歳の元OL。「最終話 供述調書」のわたし…郵便局を襲撃し、逮捕された実行犯。「明日の話はしないと、わたしたちは決めていた」で始まる三つの別々な話が、最終話で一つになるとき―。

永嶋恵美さんの本です。
 
実は結構好きな作家の永嶋さん。
文庫ばかり読んでいたのですが、まだ読んでいない本がこんなにあったとは!というくらいハードカバーが図書館に置いてあったので、沢山借りて来ました。
 
この本、何で話が繋がるって先にネタバレさせちゃうんですかね。
知らない方がもっと楽しめたと思うと、何とも悔しい。
 
話的には、久々に全く救いがない話、という感じでしたが、これも「恋」という魔物に取りつかれた結果、という奴なんでしょうか。
 
第一話から二話では人物の繋がりが見えていたのに、三話で急に分からなくなって、最終話で全てが繋がり・・・バッドエンドでしたね。
 
イヤミスというほどの感じではないのですが、登場人物の誰も幸せになっていない、という点ではある意味インパクトのある話でした。
 
他の作品も読んでみたいと思います。
(3.5点)