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アズミ・ハルコは行方不明

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夜になると、男性を無差別に襲う謎の女子高生集団“少女ギャング団"が現れる街のこと。
成人式に参加した20歳の愛菜(あいな)は、名古屋の国立大に進学した中学の同級生ユキオと再会する。ほどなくして大学を中退し地元に戻ってきたユキオと、愛菜は暇に任せてなんとなく遊んだり、セックスしたり。2人はふらりと立ち寄ったCDショップで、中学で登校拒否になった学(まなぶ)を発見する。
ユキオと学は映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』を見て、田舎の街をグラフィティアートで自由に彩るアーティストの姿に大感動。映画に出てくる覆面アーティスト・バンクシーに憧れ、自分たちもグラフィティを始める。
ある日、ユキオが持ってきたのは、街から消えた28歳・安曇春子(あずみはるこ)の行方を探す張り紙だった。安曇春子の顔とMISSINGの文字をグラフィティアートにし、2人は街じゅうに拡散していく。その頃ネットでは、少女ギャング団の起こす事件と、アズミ・ハルコのグラフィティアートの関連が噂され始めて――。

山内マリコさんの本です。
 
蒼井優が久々に主演する映画、ということで見に行こうと思っているんですが、原作も読んでみたいと思っていました。
山内さん、初読みですがR-18文学賞、読者賞の受賞者なのですね。
どうりで読みやすいはずだ!(豊島ミホさんも確か読者賞だったと思うけど、文章の読みやすさが凄いもんな)
 
決して好みではない(というか、あれかな、愛菜とユキオが好きじゃないからかな)感じなのに、読みやすさとか、何とも言えない魅力があって惹きつけられる感じ。
不思議な話だったな。
 
元キャバ嬢で自分を持っていない感じのダメダメな愛菜と、大学を辞めて田舎に戻ってきて堕落したユキオと、元不登校児の学が、ひょんなことから失踪者「アズミ・ハルコ」のグラフィティーアートを拡散し始める。
そして女子高生が男子を襲う「女子高生ギャング団」が巷を賑わせて、アズミ・ハルコの失踪前までのパートが入って奇妙に物語は進んで行く。
広げた割には結構あっさりとまとまってしまったラスト、という印象ではあるものの、これは映画として実際に動いているのを映像として見たら、結構向いているんじゃないかと思える。
なので映画はちょっと楽しみです。
(4点)