高校一年生の誠が抱える秘密、それは幼馴染の小夜子と二人でネットにまつわる事件を解決していること。誠が依頼を受け、小夜子が実作業を担当する。当初は厄介ごとが彼女に降りかからないように選んだ手段だったが、誠は次第に罪悪感を覚え始める。自分たちがしているのは人助けか、はたまた犯罪か。思い悩む彼を待ち受けていたのは予想もつかない事件だった―。
瀧羽麻子さんの本です。
先日読んだ本がちょっと自分好みではなかったせいもあるんですが、何より高校生が主人公の青春小説が好きな自分は、ストライクでした。面白かったです。
しかしユーザーレビューの評価はあまり良くない様子です。
確かに色々詰め込み過ぎてしまったうえに収まりが悪い印象はありますけれどもね。
でも個人的にはかなり好きな部類です。
主人公の誠の不運さ、損な役回り感が自分のようで・・・気付けば愛着が湧いていたのもありますし(笑)、PCを自在に操ることができるけど恋には奥手なサヨコがまた可愛い。
登場人物のキャラも個性的で良かったですし、あえてラストの展開にしなくても、依頼事を解決していく、っていう短編でシリーズができそうな感じもあって、続編に期待したいところです。
今まで女の子が主人公の話が多かった気がしますが（というか女の子が主人公のしかないような気がする）、高校生の男の子が主人公でも全然いけますね、瀧羽さん！
ということでなかなか楽しめた本作でした。
（4.5点）
