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二十四の瞳

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昭和のはじめ、瀬戸内海べりの一寒村の小学校に赴任したばかりの大石先生と、個性豊かな12人の教え子たちによる、人情味あふれる物語。分教場でのふれあいを通じて絆を深めていった新米教師と子どもたちだったが、戦争の渦に巻き込まれながら、彼らの運命は大きく変えられてしまう…。

壺井栄さんの本です。
 
4月に小豆島に旅行に行ったのですが、小豆島といえば「二十四の瞳」の舞台ということで、二十四の瞳村などがあったり、それにちなんでお土産が売っていたりしました。
 
恥ずかしながら、名前だけは聞いた事があるけれどどういう話か全く知らない作品の一つでした。
 
名作系はなかなかきっかけがないと読む事がないなと思い、図書館で文庫を見つけて借りてみることにしました。
 
舞台設定が昭和初期ということもあり、またこの作品自体かなり昔なので文章や言葉も難しいです。
となると、もう少しとっつきにくいかなと思ったのですが、パラパラめくって読んでみた感じと変わらず、意外と読みやすくすいすいいけました。
 
なんでしょう、この温かみのある文章。
大石先生と子供達の交流の温かさ。
 
時代は戦争に向かっていく辛い時だというのに、ひたむきに生徒に向き合っていく大石先生と、心を通わせていく生徒達の何と美しいことか。
 
名作と言われる所以が伝わる作品でした。
 
案外戦争の真っただ中の辛い描写などは少なく、大石先生と生徒とのやりとりが大半だったりします。
島特有の方言というか言葉なども解説が巻末についていて親切。
 
こんな先生と生徒の関係、憧れるなあ。
(4点)