No-music.No-life

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ぬかるみに注意

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些細な日常を通じて曖昧で不安定な20代女性の内面を描く表題作ほか、クラスでちょっと気になる同級生との触れ合いが印象的な『カノジョの飴』、とある姉弟の他愛ないやりとりが光る休日の一幕『浮いたり沈んだり』、友達との奇妙な三角関係と兄の結婚、ふたつの出来事に心揺れる主人公を描いた『魔女の仕事』の計4編を収録。

生田紗代さんの本です。
 
なんていうか、この方は本当に日常を切り取るのが上手いなあとしみじみ思う小説でした。
 
初期の島本理生さんとか、飛鳥井千砂さんとかの雰囲気でしょうか。
本当になんてことのない日常を書いているんだけど、「あーあるあるこういうの」と思わせてくれる感じです。
 
4編を収録していますが、弟が眼鏡をなくして絶望に打ちひしがれている中、眼鏡探しをさせられる姉の話と、給食の時間になると給食を食べずにベランダで時間を過ごす同級生との話の2編が特に好みでした。
 
こういう雰囲気の小説を自分でも書いて見たい!と思うような、自分好みなんですよね、生田さんの小説って。
まだ未読作品がある気がするので、読んでみたいと思います。
(4点)