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君の膵臓をたべたい

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偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。
それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。
そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。

住野よるさんの本です。
 
書店でも大変話題になっているこの本。
タイトルのインパクトもあるけれども、嫌でも期待してしまう話題ぶりでした。
 
大体こういう話題の本というのは、過剰なほど「泣ける」「感動した」の押し売り感が凄いので、期待外れと思うことが多いです。
 
今回はというと、、期待外れというほどではないのですが、期待し過ぎました、というところでしょうか。
 
皆さんの感想を見ると、泣けた人が多いことに驚きますが、案の定泣けず。
 
なんでしょう、良いところから先に言えば、桜良の本当の気持ちが分かったところ、本当にクライマックス部分以降、最後の3分の1ページくらいからは結構ぐっとくる部分もあったし、ラストの主人公の変貌には良い方に変わったこともあって好ましく読めました。
 
で、こちらは悪いところ。
めちゃくちゃつまらなかった!とか、そこまでは思わなかったのですが、とにかく主人公の達観的な性格というか語りが嫌いだった、、としか言いようがないかもしれません。
3分の2までこの好きになれない主人公のせいであまり楽しめず。
これは期待外れか・・・!?と思うほどだったのですが、桜良のキャラクターは好ましかったので何とか読めるような感じ。
 
ただ、どうせ病気で死んでしまうというオチなんだろう?と思わせてのあの展開だったので、そういった意味ではあーあれが伏線だったのか!とびっくり。
恋愛小説かなと思って普通に読んでいたので、全然そんな予想をしていなかったのでいい意味で裏切られました。話的にはそりゃないよという悲しさに包まれましたけれど。。
 
読み終えて結構経ちますが、結構印象が薄れているなあ。
やっぱり自分的にはそこまで印象に残る小説ではなかったということでしょうか。
 
タイトルの秀逸さ、カバーイラストの雰囲気、桜良のキャラクターと桜良の親友のキャラクターは個人的にとても好きだったので、それだけで何とか読めたというところでしょうかね。
文章も若干読みづらい感もあった気がします。
 
期待を煽られずに読んでいたらもう少し受け止められたのかなあ。
過剰な期待をし過ぎないで読むと良いかもですね。
あくまで個人的な感想ですが。。
(3.5点)