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ミツハの一族

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未練を残して死んだ者は鬼となり、井戸の水を赤く濁す。そのままでは水源は涸れ、村は滅んでしまう。鬼となった者の未練を解消し、常世に送れるのは、“ミツハの一族”と呼ばれる不思議な一族の「烏目役」と「水守」のみ。黒々とした烏目を持つ、北海道帝国大学医学部に通う八尾清次郎に報せが届く。烏目役の徒兄が死んだと。墓参りのため村に赴き、初めて水守の屋敷を訪ねた清次郎は、そこで美しい少女と出会う―。

乾ルカさんの本です。
 
大正ロマン、ハイカラという言葉に弱いです。
 
大正時代の設定というだけで心躍るのに、この「ミツハの一族」という使命をもった人間達の話ということでワクワクしました。
 
やっぱり乾さんはこういう独特の世界感の話の方が映える気がします。
 
水守が普通の少女であればこんなにもこじれなかっただろうに、最後の章にはもう驚くしかなかったです。
まさかそんな展開!?と。
 
ちょっとばかり切ない結末でしたが、嫌いではない世界観でした。
(4点)