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白ゆき姫殺人事件

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美人会社員が惨殺された不可解な殺人事件を巡り、一人の女に疑惑の目が集まった。同僚、同級生、家族、故郷の人々。彼女の関係者たちがそれぞれ証言した驚くべき内容とは。「噂」が恐怖を増幅する。果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも―


湊かなえさんの本です。

 
「告白」以上、または同等の衝撃を求めてしまうのに、胸糞悪いストーリーだとまた同じような、と思ってしまったり。
胸糞悪さが薄いとそれを求めてしまったりと色々な思いに囚われてしまうので、離れていた作家さん。
 
映画版を先に見ていて原作はどんなもんなのかとずっと気になっていたものでした。
 
これはまず映画から入ったからそれなりに楽しめたのかもしれません。
映画版のキャスト、映像が頭の中にある状態だから原作の足りない部分も補えたというか。
 
SNSのやりとり、週刊誌の記事などページの半分は事件の関連資料という形で掲載されていて面白かったかなと思います。
 
何ですかね、ミステリとして読んではいけません。
犯人が誰なのかとか真相をつきつめていこうと思うとあまりに肩透かしを食らいます。
 
ただ、SNSという誰もが簡単に情報発信ができる、というツールがあることの恐ろしさ、同僚友達家族同級生と誰を信じていいのか分からなくなるほど、悪意のある噂話で語られていく様はとにかく怖いです。
 
ネット社会の恐ろしさ、という点でリアルであり、恐ろしさを感じました。
 
しかし犯人の動機というか犯行に至るまでの経緯とかが原作でも全然よく分かりませんでした。
 
映画版には夕子と美姫のエピソードが追加されていたりするので、映画の方が良かったかな。
 
原作→映画よりも、映画→原作の順番の方が楽しめる気がします。
 
それにしても、やっぱり奈々緒ははまり役でした。
(3.5点)