No-music.No-life

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私を知らないで

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中2の夏の終わり、転校生の「僕」は不思議な少女と出会った。誰よりも美しい彼女は、なぜか「キヨコ」と呼ばれてクラス中から無視されている。「僕」はキヨコの存在が気になり、あとを尾行するが…。少年時代のひたむきな想いと、ままならない「僕」の現在。そして、向日葵のように強くしなやかな少女が、心に抱えた秘密とは―。

白河三兎さんの本です。
 
メフィスト賞受賞作を読んだのが大分前で、どういう話だったかも思い出せないんですけれど・・・
辻村深月さんが好きな人はこの人も好きなんじゃないかしら、という印象だけがずっと残っていました。
 
ひっそりと何作か発表されていたのですね。
久々に名前を見かけて図書館で借りました。
 
いやーいいですね。こういう話、大好きです。
 
小説によく出てくる、達観した大人びた中学生。ノリが良いようで実はナイーブな友達、そして孤高の美少女(クラスメイト)。
 
転校生の二人の男の子、何故か「キヨコ」と呼ばれる美少女が一体何者なのか。
それだけでワクワクするキャラクター設定です。
 
どうしてもミステリ作家のイメージが先行し、青春ミステリかと思って読んだらそんなことはなく。
キヨコの家庭問題が「貧乏」っていう理由で、節約生活を送っているのとか微笑ましくもあり(笑)
 
また、煙草の受動喫煙をとことん嫌うキヨコと主人公に思い切り好感を抱きました。
 
エピローグは中学生だったあの頃から10数年後。
主人公、馬鹿だなあと思うちょっと切ない結末でした。
 
結構何冊か本を出しているようなので、白河作品を読破しようと思っております。
(4点)