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るり姉

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三姉妹が慕う、母親の妹のるり姉は天真爛漫で感激屋。周りの人々を楽しい気分にさせてくれる天才だ。だが、そんなるり姉が入院した。季節を遡り、三姉妹や母親、るり姉の夫の視点から、元気だったるり姉との愛おしい日々が語られる。日常にある幸せが一番大切だと気づかせてくれる連作家族小説。


椰月美智子さんの本です。
 
前々からずっと気になっていた本。
アンソロジーでは多分何度か読んだ事がある作家さんだと思うのですが・・・・とても魅力的な文章を書かれる方ですね。
癖がなく読みやすかったです。
 
そして、「るり姉」という人物の魅力的な事!
 
姪っ子三姉妹の姉の序章から不穏な展開になり、えー!最初からこんなアンハッピーエンドみたいな展開?!と掴みはばっちりで、やっぱり不幸な結末なのだろうか・・・とドキドキしながら読むと、るり姉のお姉さん(三姉妹の母親)、三姉妹の次女、旦那、三女の語りで過去に行って、そして未来へ。
 
あの不穏な展開はすっかり解消するラストにほっとして、そして何よりるり姉がとてもいいキャラクターをしています。
 
個人的には、旦那の語りが一番好きかも。
男性目線、また新婚の夫から見た妻という目線もあると思うけど、こんな女性がいたら絶対心をわしづかまれるわ!という魅力に溢れていて素敵です。
私も変わり者で、変わっている人の方が好きだからかな(笑)
 
ほっこりとした読後感。
読んで良かったです。
(4.5点)